2年連続で夏ベスト16へ進出した気鋭
目標は「甲子園のみ」、覚悟の挑戦
2年連続で夏ベスト16へ進出している駒場学園。頂点が見える場所まで辿り着いたチームは、甲子園初出場に照準を合わせて練習に励んでいる。
■ベスト8の壁を越えて頂点へ
甲子園までの“距離”は確実に近づいている。2022年夏の5回戦ではエース佐藤夏月を軸に東海大菅生相手に接戦を演じて“横綱”を土俵際まで追い詰めたが、反撃及ばず1対2で惜敗となった。昨夏は4回戦で優勝候補・国学院久我山に7対3で勝利して弾みをつけたが、5回戦で日大鶴ヶ丘に2対8で屈してベスト8進出を果たすことができなかった。チームは善戦したと言えるが、「惜しい」ではもはや満足できない。ベスト8の壁を越えれば頂点は見えてくる。攻守のレベルアップが進む駒場学園は新たな景色を見るために練習に励む。
■悲願の甲子園出場を狙って身体強化
学校は、京王井の頭線・池ノ上駅近く。チームは学校内でフィジカルトレーニングなどをこなすほか、週2〜3回は外部グラウンドを利用して実戦練習に励む。この冬は、「食トレ」によってフィジカルアップ。選手たちは練習の合間におにぎりを頬張って甲子園出場校に負けない体を作り上げた。木村泰雄監督は「甲子園出場校と真っ向勝負するには個の強化が欠かせない。力負けしない体を作った上で、バットを振っていく。目標がベスト8では甲子園に行くことはできない。本気で甲子園を狙っていく覚悟が求められていると思う」と語る。チームは、悲願の甲子園出場を狙って舵を切る。
■打ち勝つ野球で甲子園へ
今春からは、飛距離を抑えるための新基準バットが採用される。打力低下が予想される中で各チームともに対策を練っているが、駒場学園は「打ち勝つ野球」を追求していく。「バットを言い訳にはしない」(木村監督)。打撃の軸は、横井将人(2年=内野手)、藤井雄志主将(2年=捕手)のダブル主砲。1年夏からレギュラー出場する横井は「打ち勝つ野球で甲子園へ行く」と力を込める。藤井主将は「今年のチームは団結力が武器。苦しい戦いでもみんなの力を合わせて勝ち切っていく」と頂点を目指す。練習場には活気がみなぎり、春・夏飛躍の予感が漂う。駒場学園は、壁を乗り越えて甲子園という山頂へ向けてザイルを打ち込む。