向上 ２度のリードに成功も涙の惜敗
東海大相模 土壇場で執念の逆転劇で決勝へ
神奈川大会準決勝で東海大相模と向上が対決し熱戦を繰り広げた。東海大相模が６対４で勝利したが、土俵際まで追い詰めた向上の戦いぶりには大きな拍手が送られた。
■東海大相模が執念の逆転勝利
準決勝は今大会のベストゲームの一つだった。東海大相模は２年生・福田拓翔、向上はエース百瀬匠が先発のマウンドに立った。決勝進出をかけたゲームは東海大相模が２回に２点を先制したが、５回に向上・本宮翔人が走者一掃のタイムリー三塁打を放って３対２と逆転に成功した。３対３で終盤を迎えたゲームは８回に向上が相手ミスを突いて４対３と勝ち越す。スタジアムが熱気に包まれる中、８回裏に東海大相模が執念で３点を奪って勝どきを挙げた。「負けを覚悟した」（原俊介監督）。東海大相模は瀬戸際まで追い詰められながらも総力戦で競り勝ち、決勝進出を決めた。
■惜敗の向上は歴史の新たな一歩
敗れた向上は春ベスト４のトップシードで大会に参戦。エース百瀬を軸としながらもチーム一丸となった戦いで一戦一戦を勝ち上がり準決勝へ到達。決勝進出、そして甲子園が視野に入ったが、横浜スタジアムで勝利をつかむことができなかった。「選手たちがしっかりと戦えることを示してくれた」（平田隆康監督）。過去において何度も東海大相模という“壁”に行く手を阻まれてきた向上。今夏も勝ち切れなかったが、今回の対戦は過去とは明らかに違っていた。向上が準決勝でみせた戦いはチームの新たな一歩。この戦いにおいての手応えが近い将来、甲子園への道へつながっていくはずだ。向上はベスト４という戦果を手に堂々と球場をあとにした。
