【平塚江南 野球部】「心火〜しんか〜」 #平塚江南

公立進学校のチャレンジ
個性重視、自分たちらしく

文武両道の公立進学校・平塚江南。選手たちは、野球の魅力を追求しながら、自分たちらしく戦っていく。自分たちの殻を破った先に結果がある。

■県大会勝利を目指しスタート

学校には活気があふれている。平塚球場、平塚競技場がある平塚市総合公園の西に位置する文武両道の公立進学校・平塚江南。2020年度には東大合格者を輩出し、スーパーサイエンスハイスクールの指定を受けるなど評価をさらに高めている。野球部は2016年夏のトーナメントで武相や川和に勝利し5回戦へ進出。ベスト8をかけた戦いでは桐蔭学園に敗れたがベスト16の結果を残している。2018年夏から2021年夏までは県大会で勝つことはできなかった。2021年夏は、1回戦で湘南に4回まで3対2とリードしたが5回以降に逆転を許して3対7で敗れた。新チームは、夏の悔しさを経験したレギュラー数人が残り、県大会勝利を目指してスタートを切った。

■殻を破ることが進化につながる

選手の個性と考えを重視するチームだ。鈴木健太監督は秦野高でプレーしたのちに日体大へ進学。大学在学中の教育実習の間に母校・秦野で野球部監督を務め、2018年4月から初任校として平塚江南に赴任。翌2019年4月に監督へ就任した。選手を型に嵌めることはせずに、選手一人ひとりの特長を生かしながら、チームとしての形を作っていく。練習試合では指揮官はベンチから一歩引いて、ゲームを見守り、2イニングごとに選手だけのベンチミーティングを実施。選手自身がゲームをしっかりと見て、状況に応じてプレーする力を養っている。

今季のチームスローガンは「心火〜しんか〜」。選手たちの心に火をつけることで、さらなる進化を目指す。鈴木監督は「それぞれが自身の殻を破っていくことで、違った景色が見えてくる。この野球部で成功を体験して、大学、そして社会へ進んでいってほしい」と選手にエールを送る。

■一人一役、全員主役

チームは秋大会で予選を突破すると1回戦で多摩に勝利し、目標だった「秋1勝」を達成した。2回戦で日大藤沢に敗れたが、それぞれが課題を持ち帰り、個人の成長につなげている。チームは針谷英雅主将(2年=中堅手)がキャプテンシーを発揮し、一つの方向へ向かう。針谷主将は「秋はみんなの力を合わせて、目標だった1勝を果たすことができた。それぞれが成長することでチームは変わっていく。春・夏はベスト16以上を目指したい」と前を向く。

チームには笑顔と活気があふれている。「一人一役、全員主役」。それぞれがチームの中で自分の役割を果たしながら、進化を遂げていく。レギュラーもベンチもメンバー外も、チーム全員が主役。平塚江南は、自分たちらしく、白球を追いかけていく。

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