2025年秋【戦記】秋季関東大会 佐野日大 ベスト4進出で選抜出場濃厚
佐野日大

第78回秋季関東地区高等学校野球大会レポート
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佐野日大

「選抜濃厚」

関東大会で2勝を挙げてベスト4進出
麦倉監督就任後、初の春甲子園へ前進

 佐野日大が秋季関東大会で2勝を挙げてベスト4へ進出し、来春の選抜出場が濃厚となった。2017年春、指揮官に就任した麦倉洋一監督にとって、初の甲子園出場へ大きく前進した。

■1回戦はシーソーゲームを制す


 春夏計10回の甲子園出場を誇る伝統校・佐野日大。2014年の選抜ではベスト4へ進出したが、以降は甲子園に到達していない。2017年には佐野日大出身で元阪神の麦倉監督が就任したが、甲子園を目前にして何度も悔しさを味わってきた。今秋の県大会では準々決勝で作新学院、準決勝で国学院栃木、決勝で文星芸大附の栃木3強を撃破して優勝。県1位で関東大会へ乗り込んだ。1回戦の相手は中央学院(千葉2位)となった。エース鈴木有が先発し5回までに5対2とリードする展開。しかし、6回に4失点して逆転を許す嫌な流れとなった。逆境に屈しなかった選手たちは、再逆転に成功し8対7で勝利。シーソーゲームを制して準々決勝へ駒を進めた。


■秋を通じて一戦ごとに成長した選手たち
 選抜当確とされるベスト4を懸けた準々決勝・駿台甲府戦は、初回に1点を奪うと、2回には5連打で3点を奪取しゲームの主導権を握った。2戦連続の先発となった鈴木は、制球力の高さを生かした投球で相手にチャンスの糸口を与えなかった。佐野日大はその後に着実に1点ずつ加えて7対0の8回コールドで勝ち切った。
 ベスト4進出を決めたチームは、その時点で選抜出場が濃厚となった。選手たちは試合後に、喜びの表情で応援団が待つスタンドへ走った。「選手たちは秋の試合を通じて一戦ごとに成長してくれた」(麦倉監督)。準決勝では花咲徳栄に屈して決勝進出は逃したが、チームは大きな戦果を得た。佐野日大は収穫と課題を持ち帰り、来春の選抜選考発表を待つ。

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