【横浜氷取沢】 「成長」

「氷取沢」と「磯子」が統合し「横浜氷取沢」へ
楽しさの先にある勝利を追求するチーム

 2020年4月に「氷取沢」と「磯子」が統合再編し「横浜氷取沢」となった。「横浜氷取沢」として4年目、チームは新たな伝統をつくっていく。

■統合によって誕生したチーム  

横浜氷取沢」は、2020年度にスタートを切った。校舎は、旧・氷取沢を利用。選手たちは高台にあるグラウンドで、活気あるトレーニングに励み、3年間で大きく成長していく。統合によって誕生したチームだが、「氷取沢」と「磯子」は確かな実績を残した。「氷取沢」は2017年夏の神奈川大会4回戦で横浜創学館を5対4で下して5回戦へ進出。創部以来、初のベスト16入りを果たした実績を持つ。一方の「磯子」は2017年秋の4回戦で横浜商に勝利して創部初のベスト8へ進出。「氷取沢」と「磯子」は2019年度までそれぞれのチームで活動し、2020年度から「横浜氷取沢」となった。

■「楽しく勝つ野球」を実践  

「横浜氷取沢」を率いるのは、2013年まで磯子、2014年から氷取沢で指導した安齋賢監督だ。山形大野球部時代に、「自分たちで考える野球」に出合い、野球のさらなる魅力を知ったという。指揮官は、磯子、氷取沢で「楽しく勝つ野球」を実践。選手たちは本気で野球に取り組みながら、考える力を身につけていく。「楽しさ」は、「楽(らく)」とは一線を画す。つらい練習を乗り越えた先の達成感が「本当の楽しさ」につながっていく。安齋監督は「中学・高校時代とは違った野球に触れることで、野球の奥深さを理解した。野球で学んだことを伝えたいと思い教員になった。高校生の成長が、指導者としてのやりがいです」と話す。選手たちは、練習中から意見をぶつけ合い、切磋琢磨。「楽しく勝つ野球」を追求していく。

■「横浜氷取沢」の環境が選手を育てる

 今年のチームは2年生17人、1年生12人。中学時代に実績を残した選手は少ないが、「横浜氷取沢」の環境が選手を大きく成長させていく。指揮官は、トレーニング方法の動画などヒントを生徒に紹介。選手たちは、それぞれが自分に合った方法を模索し進化していく。今年のチームは、若命謙次朗主将(2年=内野手)を軸に、個性あふれる選手たちがスタメンに並ぶ。打線のキーマンは、若命主将のほか、リードオフマンの佐藤遥斗(2年=外野手)、髙﨑一輝(2年=外野手)。1年生ショートストップ三羽祐輝も攻守にセンスを発揮。投手陣は津村勇吾(2年)、政氏晄太(1年)らが力を伸ばす。秋は予選敗退となったが選手たちは今年のチームに手応えを感じている。若命主将は「練習中にケンカもするけど、みんなが本気で野球を楽しめるチーム。春・夏に勝ち上がって、横浜氷取沢の新しい歴史をつくりたい」と力を込める。「横浜氷取沢」は、楽しさの先にある勝利を追求していく。

 

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