公立校として19年ぶりとなる夏甲子園出場
準決勝で作新、決勝で国学院に勝利して頂点へ
石橋が栃木大会決勝で国学院栃木に勝利して悲願の初優勝、夏甲子園初出場を決めた。学校創立100周年のメモリアルイヤーに聖地への切符をつかみ取った。
■文武両道進学校の躍進
石橋が、県立校として19年ぶりとなる優勝を果たした。昨秋の作新学院、今春の白鴎大足利の関東大会王者2校が優勝の最有力だった栃木大会。その大会で、最後まであきらめない戦いぶりで、夏の甲子園切符を初めて手にして見せた。初戦・2回戦の宇都宮中央戦こそコールド勝ちしたが、3回戦の宇都宮工、準々決勝の宇都宮商はともに2-1と僅差の試合をものにして、60年ぶりとなる4強進出を決めた。準決勝の作新学院戦は、先発・柳田瑛太が6回まで先頭打者の出塁を許さない好投でペースをつかんで7回途中まで1失点。攻めては5回までにつなぐ攻撃で計3点を奪うなど好機を確実にものにし、ゲーム終盤は、入江祥太の好救援で難敵・作新学院に3対1で勝利した。作新のプロ注目のエース小川哲平が5回途中から登板したが、序盤で得点を奪ったことで有利に立った。
■あきらめない戦いで栄光へ
国学院栃木との決勝でも石橋ナインは、自分たちの持ち味を存分に発揮して見せる。プレーボール直後の初回、いきなり5失点を背負う大劣勢。決勝の舞台には「早くも勝負あり」の空気が漂った。しかし、誰よりも勝負をあきらめていなかったのは石橋の選手たち自身だった。福田博之監督から「決勝はコールドゲームがない。1点ずつ返していこう」との言葉を受けた選手たちは、2回には一挙4得点で1点差に詰め寄り、その後失点を喫しながらも6回の集中攻撃で鮮やかな逆転劇を演じて見せた。福田監督は「選手たちのあきらめない気持ちが優勝につながった」と生徒たちを称えた。しぶとく粘り強くあきらめず、チーム一体となって戦う姿勢が栃木の頂に立った最大の要因だった。