
青藍泰斗
勝利への挑戦
35年ぶりの甲子園で初勝利ならず
甲子園1勝が次世代のミッション
35年ぶり2度目の甲子園出場となった青藍泰斗が、1回戦で佐賀北と対戦し、4対5の延長タイブレークでサヨナラ負けした。甲子園初勝利は果たせなかったが、聖地で自分たちの野球を体現した。
■1年生・富田が殊勲の逆転タイムリー
青藍泰斗が今夏の甲子園で力強い戦いを演じた。
初回に鈴木俊世が中前安打から二盗を決めて無死二塁のチャンスを作ると、確実にランナーを進めて1点を先制した。
幸先良い立ち上がりだったが、エース永井竣也の制球が安定せず2回に死球押し出しで1失点、3回にもタイムリーを浴びて、2番手・鈴木にスイッチした。
「永井の緊張を解いてあげられなかった」(青山尚偉監督)。
青藍泰斗は1対3で迎えた4回表に、1年生・富田創史の逆転タイムリーなどで3点を奪って1点をリードした。だが4回裏に再び同点にされると4対4でゲームは中盤へ向かった。
■延長タイブレークで無念のサヨナラ負け
4回までは得点の奪い合いだったが、5回以降は一転して引き締まった展開となった。
青藍泰斗は5回まで鈴木が投げて、6回から再び永井をマウンドへ送った。
永井は本来のピッチングを取り戻すと相手打線を抑えていった。互いの力がぶつかり合ったゲームは4対4のまま延長タイブレークへ突入。10回表、1番からの好打順となったチームは強硬策に出ると1死満塁でクリーンアップへ。
しかし、このゲームで2安打の3番・服部隼士が1球目のスイング時に足がつるアクシデントで交代となる不運があり無得点。その裏にスクイズで失点し、無念のサヨナラ負けとなった。奇しくも35年前の甲子園初陣と同じスコアでの敗戦だった。
チームを牽引した佐川秀真主将は「自分たちの代で甲子園1勝を果たしたかったが、勝ちきれなかった。後輩たちには甲子園で勝利をつかみ取ってほしい」と夢を託した。