秋季栃木大会 準決勝レポート『石橋 vs 作新学院』
「石橋、超進撃」
石橋エース篠崎 被安打4で完投勝利 4年ぶりの関東大会出場へ
石橋が、準決勝で作新学院を下して関東大会切符をつかんだ。
真っ向勝負を挑んだチームは大きな自信をつかんだ。
決勝では国学院栃木に接戦の末に敗れたが、堂々の結果だった。
2020年11月号掲載
(取材・永島一顕)
■作新相手に怯まず逆転勝利
石橋は、王者・作新学院を相手にまったく怯むことなく挑み、堂々の戦いぶりで勝利を手にした。
先発のエース篠崎晃成(2年)が作新学院打線を4安打に抑えて完投。
攻めては、1点を追う6回に集中攻撃で3得点して逆転、作新学院の反撃を1点に抑えて逃げ切り、4年ぶり2回目の関東大会出場を決めた。
■丁寧な戦いで関東出場権もぎ取る
1回戦では苦しいゲームで競り勝ってきた石橋。
準々決勝では集中攻撃を見せ足利工に9対2で7回コールド勝ち、勢いに乗って準決勝の作新学院戦に臨んだ。
試合開始直後の1回表に作新学院に先制点を許す嫌なスタート。
それでも、エース篠崎は「気持ちで負けないように」と落ち着いてマウンドに立ち、丁寧に低めを突く投球を心掛ける。
バックも無失策の堅守で篠崎を援護し凡打の山を築いていき、2回以降はスキを与えず王者とがっぷり四つに組む展開に持ち込んだ。
攻撃では作新学院の先発左腕・井上力斗(2年)を捕らえられず5回までは無得点。
しかし6回、先頭の齋藤陽平(2年)が四球、小林到主将(2年)が右前打で続き、1死後に石﨑陸央(2年)の内野安打で満塁と一気に攻め立てる。
ベンチのムードも最高潮となった中、石川慶悟(2年)が走者一掃の三塁打を放って3得点、石橋は見事な集中攻撃で逆転した。
逆転後も篠崎は安定した投球を披露。
9回に1点差に詰め寄られはしたが、作新学院打線に対し最後まで打たせて取る投球を貫き、「関東」への切符を手にした。
石橋は、決勝戦で国学院栃木に僅差で敗れたが堂々の準優勝。
悲願の選抜甲子園初出場を狙い、大舞台へ挑む。
■作新力を発揮しきれず
作新学院は、初回に先制したものの石橋・篠崎を打ちあぐね2回から7回までは一人の走者も出せず、エース井上を援護し切れないまま終わった。
小針崇宏監督は「相手バッテリーの勝利。うちは、チームとしての強さが無く、その実力が現れた結果。関東のレベルを経験したかった。来春までに成長してくれることを期待したい」と選手の奮起を促す言葉を残した。