プロ注目大型左腕 羽田慎之介(2年)
八王子の未完エース
「甲子園のマウンドに立つ」
2021年秋のドラフト候補に挙げられている八王子のエース羽田慎之介(2年)。
191センチの上背から繰り出す最速144キロのストレートと、多彩な変化球が特長だ。昨年秋季大会では2回戦で国士舘、3回戦で日大鶴ヶ丘を撃破しベスト8進出の立役者となった。彼の魅力は、すべてが未完成なところ。その伸びしろは無限だ。春、夏へ挑むプロ注目大型左腕に聞く。
大会を通じて投げきれるピッチャーになる
―ピッチングスタイルは?
「去年の秋季大会は、まっすぐ中心のピッチングで投げていきました。今後は変化球を絡めながら、強弱や緩急をつけて投げていきたいと思います。野球は、ピッチャーの投球で始まるので、試合をつくることを意識しています」
―最速は?
「あまり測ったことがないので自分では意識していませんが、公式記録では144キロです。高校入学時は130キロくらいだったので10キロ以上は速くなっています。昨年の秋季大会以降は投げていないので、今の球速はわかりません。夏に向けて、良いボールが投げられるようにしていきたいと考えています」
―変化球は?
「スライダー、チェンジアップ、フォークです」
―身長・体重は?
「身長191センチ体重86キロです。高校入学時は、身長185センチで体重は70キロくらいでした。この2年間で身長が6センチ伸びて、体重は15キロ以上増えました。体重は、この冬に5、6キロ増やすことができたので、春以降が楽しみです」
―小学校、中学校のチームは?
「小学校は泉ホワイトイーグルス(埼玉県所沢市)です。中学は東練馬シニアで、ジャイアンツカップで準優勝しました」
―高校入学時、八王子を選んだ理由は?
「チームの雰囲気が良いと聞いていましたし、自分が成長できると感じたからです。勉強もしっかりとやりたいと思ったので、総合コースを選びました。好きな科目は日本史です」
―高校入学から体づくりに励んだ。
「入学してから1年秋まではほとんど投げずに、走り込みやウエイトトレーニングを続けてきました。高校2年になって身長の伸びが止まったことで、自分の体がわかってきたというか理解できるようになりました。この冬はウエイトと瞬発系のトレーニングをしてきました。春に向けて良い準備ができたと思います」
―中学時代からフォームが変わっている。
「いまはスリークォーターです。まだフォームが固まっていないのと、自分は再現性がまだないので、試合中でもフォームが少しずつ変わってしまっています。ただ、投球のタイミングはつかんでいるので、フォームよりも感覚を重視して投げています」
―昨年の秋季大会を振り返って?
「初めての大会でしたが、強豪相手に球数が多くなってしまいました。練習試合と違って、公式戦は疲労感が大きいと感じました。準々決勝の関東一戦では投げることができなかったので、チームメートに申し訳ない気持ちでした。春・夏は大会を通じて投げきれるピッチャーになりたいと思います」
―甲子園はどんな場所?
「憧れの舞台です。夏は絶対に甲子園へ行って、あのマウンドで投げたいと思います」
将来が楽しみな選手
安藤徳明監督
「対角に投げ込むクロスファイヤーが一番の魅力ですが、191センチのサイズでも手先が器用でいろんな変化球を投げることができます。体育でバスケットをやってもうまいですし、運動センスを含めて私の指導歴で一番の資質がある選手だと思っています」
不思議なキャラだけどマウンドでは凄い
新田優樹主将(2年=遊撃手)
「学校ではふわふわした不思議なキャラクターですが、マウンドに上がると凄いです。グラウンドではストイックに人一倍トレーニングをしています。ピッチングには威圧感があって、頼れるエースです」
Profile
羽田慎之介 (八王子高校2年) 2003年12月25日埼玉県出身。東練馬シニアー八王子。身長191センチ体重86キロ、血液型0型。中学時代は東練馬ボーイズでプレーしながら、中学校ではバスケ部所属(中1まで)。得意な科目は日本史。