3年連続15回目の秋頂点
原監督の初陣を優勝で飾る
東海大相模が秋季神奈川県大会決勝で向上に勝利し、3年連続15回目の優勝を果たした。今秋に就任した原俊介監督の初陣となった大会で、神奈川の頂点に立った。
■門馬敬治監督の勇退後、初大会
プレッシャーがないと言えば嘘になる。今夏大会後に、門馬敬治監督が勇退し、原俊介監督が後任として指揮を執ることになった。原監督の就任は9月1日。名門は、新指揮官とともに秋季大会へ挑んだ。2回戦・元石川に21対0、3回戦・湘南学院に19対1、4回戦・星槎国際湘南に20対0で勝利。百瀬和真主将のコンディションが万全ではない中で、伊藤航大、求航太郎、深谷謙士郎の2年生を軸に、百崎蒼生、板垣拓心の1年生内野手を起用し、戦力を整えていった。準々決勝・日大戦では8対1と盤石の勝利。続く準決勝・横浜商大戦は関東大会切符がかかる中、マシンガン打線が着実に得点を奪うと、先発・庄田聡史(2年)が好投をみせて7対0で勝利。決勝・向上戦へ駒を進めた。
■6試合で84得点4失点
向上戦の先発は、今大会途中から背番号1を背負ったエース兼主砲の求。初回こそピンチを招いたが粘りのピッチングで危機回避すると3回に2番・板垣のタイムリー二塁打で1点を先取。5回には、クラッチヒッター武井京太郎(2年)の3ランなどで4点を奪い、リードを5点に広げた。終盤にも武井の2点適時打、百崎のタイムリーなどで4点を追加。武井の5打点の活躍などで、9対2のスコアで向上に競り勝った。求は「序盤のピンチで耐えられたことが勝利につながった。関東大会ではエースとしてチームを勝たせる投球をみせたい」と話した。 チームは2回戦から決勝までの6試合で84得点4失点。1番から9番までどこからでも得点が奪える攻撃力と、豊富な投手層を駆使した守備力で秋のトーナメントを制してみせた。
■全国制覇へ新たな一歩
チームにとって新たな船出となった今大会。プレッシャーがかかる中で選手たちは力を発揮してみせた。百瀬主将は「新しい監督のもとで神奈川優勝という目標を達成することができて良かった。守備から攻撃へつなげる自分たちの野球で、関東大会を勝ち抜いて選抜へ出場したい」と目線を上げた。原監督は「チームとしてしっかりと守ることができて、勝負所で打ってくれた。生徒たちのおかげで優勝することができた。伝統ある相模を指揮することに対して責任を感じていたが、これまでの土台を継承しながら新しい目標へ向かっていきたい」と目を細めた。神奈川を制したチームは、関東、そして全国へ向かって次なる一歩を踏み出す。