【横浜商大 野球部】 「執念」  #横浜商大

春大会は準々決勝進出も無念の辞退
「一戦必勝」で目指す甲子園

 春夏4回の甲子園出場を誇る横浜商大高。今春大会では準々決勝に駒を進めながらもコロナ禍によって無念の出場辞退。選手たちは、最後の夏にありったけの思いをぶつけていく。

■横浜スタジアム目前で大会辞退  

今季の横浜商大高は、しぶとさがある。エース浜田大翔(3年)、間瀬智基主将(3年=捕手)のバッテリーを軸にしたチームは、昨秋大会で進撃をみせて準々決勝で藤沢翔陵に勝利し、準決勝へ。セミファイナルでは東海大相模に0対7で敗れて関東大会出場を逃したが堂々のベスト4、復活の予感を漂わせていた。そして迎えた春大会では3回戦で藤嶺藤沢に4対3、4回戦で湘南学院に6対5で競り勝ち、準々決勝・横浜商戦へ駒を進めた。しかし、チーム内のコロナ感染によって無念の試合辞退となった。エース浜田は「辞退の連絡が来たときは、本当にもどかしさがあった。(準決勝の)横浜スタジアムで投げたかった」と話す。準々決勝以降は戦うことができなかったが、チームは夏シード権を得て春を終えた。

■昨秋ベスト4、今春ベスト8  

2019年秋ベスト8以降、なかなか結果を残すことができなかったチームだが、今季のチームは昨秋ベスト4、今春ベスト8という結果を残している。際立ったスター選手がいるわけではないが、伝統の粘り強い野球を体現できる選手たちが集まっている。チームは今年1月から月次でテーマを定めてトレーニングに励んできた。1月は「グリット(やり抜く力)」、2月は細部にこだわる「ディテール」、3月は困難を乗り越える「レジリエンス(復元力)」、4月は勝利を追求する「執念」。チームは月別にテーマに合わせたトレーニングを実行し、力を高めてきた。春大会辞退というアクシデントこそあったが、選手たちはショックを乗り超えて前向きに野球と向き合ってきた。

■横浜スタジアムそして甲子園へ  

横浜商大高は、夏に向けてじっくりとコンディションを高めてきた。最速143キロのストレートが武器のエース浜田は、緩急を生かした投球に磨きをかける。6月の練習試合では県外強豪校相手にノーヒットノーランを記録するなど、仕上がりは万全。打撃陣は、リードオフマン三浦豪大(3年=外野手)をスイッチ役にクリーンアップの木下騰吾(3年=内野手)、塩沼充(3年=内野手)、田中健二郎(2年=内野手)らがシャープな打撃でつないでいく。全員で1点を奪いにいく戦いで、相手のプレッシャーをかけていく。チームスローガンは「一戦必勝」。秋、春に結果は残したが、その戦果は忘れてチャレンジャーとして夏へ挑む。昨夏を経験した間瀬主将は「夏の難しさ、怖さは去年の夏に味わった。1プレー、1球に集中してチーム全員で戦っていく」と臨戦態勢に入る。チームは横浜スタジアム、そして甲子園を目指して邁進する。

 

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