前橋工・星野 ひので 日本ハムにドラフト5位指名
高校通算16本塁打の上州スラッガー
走攻守のポテンシャル秘めた「未完の大器」

前橋工の星野ひので(3年=右翼手)が今秋のプロ野球ドラフト会議で日本ハムからドラフト5位指名を受けた。11月10日には球団の指名あいさつが実施されて、顔合わせ。前橋工を巣立ちプロの世界へ飛び立つ星野は、緊張した面持ちで抱負を語った。

星野は身長182センチ体重85キロの走攻守三拍子揃った未完の大器。高校1年の夏から打線の主軸を任された。2年夏大会後に右肘の手術を行い半年間リハビリに専念し体重が大幅にアップ。復帰後の今春大会3回戦・利根商戦でいきなりホームランを放つなど進化を示し、ドラフト候補へ浮上した。そしてプロスカウト陣が見守った今夏の群馬大会の2回戦・常磐戦では2打席連続ホームランを放って評価を一気に高めた。数球団が興味を示した状況で日本ハムが5位指名した。育成指名の可能性もあった中で高校生の外野手としてはトップクラスの順位となった。

日本ハムの高橋憲幸スカウトは「引っ張る打球でホームランの角度がいい。バッティングを評価しているが今は無垢な『素材』。これから先輩の技を盗みながら成長して、1日でも早く1軍で活躍してほしい」と期待を寄せる。高校通算16本塁打の力強いバッティングが特長だが、スピードも備えて50メートル走は6.2秒。遠投も100メート超をマークする。アスリートとしてのポテンシャルも高い。

髙橋寛人監督は「チームでは本当に頼りになる存在だった。練習熱心でとにかく『野球が好き』という気持ちが小さい頃から変わらない選手。プロの世界でさらに貪欲に学んでほしい」とエールを送る。指名あいさつを受けた星野は来年1月上旬からの新人合同自主トレに参加。プロでの第一歩を踏み出す。「自分の持ち味はバッティング。多くのファンの人が応援してくれているスタンドに大きなホームランを打ち込みたい」と目を輝かせた。

平仮名表記の名前は「みんなに待ち望まれる子」という意味が込められているという。ファンが待ち望む「日の出」となるべく、北の大地でその才能を磨く。

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