【太田東】 「さわやか」

先人を超えていけ!
スカイブルーユニホームでの再出発

 

 太田東が虎視眈々と力をたくわえている。チームスローガンは「明るく さわやか」。昨夏にはユニホームをスカイブルーに一新し、新たな戦いへ向かっていく。

■選手10人からの再出発  

2015年春にベスト4へ進出した実績を持つ公立実力校・太田東。だが、コロナ禍での2021年秋の新チーム始動時には、3年生2人、2年生8人の計10選手での戦いを余儀なくされた。そのチームの“たすき”を受けたのは、前桐生南指揮官の石井洋之監督だった。投手育成のスペシャリストである石井監督は、選手強化に励みながらチーム再建に奔走。チーム強化の傍、中学校への視察を繰り返して将来への布石を打った。その結果、2022年春には12人の1年生が加入し、2学年合わせて20人のチームとなった。新年度にも10人以上の部員が加わる見込みで、戦える土台が出来上がりつつある。

■着実に成長する選手たち  

今年のチームスローガンは「明るく さわやか」、そして「先人超え」。石井監督は、再建時に「愛されるチーム」を掲げて、応援されるチームとは何かを選手たちに問うた。礼儀やあいさつに加えて、笑顔で取り組む姿勢が求められる。それが「明るく さわやか」につながっている。「さわやか」をイメージさせるために昨夏大会前には、ユニホームをスカイブルーに一新している。もう一つのスローガン「先人超え」とは、2015年春のベスト4を超えていくことを意味する。石井監督は「部員10人のときに頑張ってくれた選手がいるから今のチームがある。選手たちは劇的とは言えないが、着実に成長してくれている。試行錯誤は続いているが、そのレベルが上がっている。さわやかに目標を達成したい」と話す。

■秋は2勝でベスト16へ進出  

昨秋大会は、1回戦で桐生清桜、2回戦で桐生工を下して3回戦へ進出。3回戦では健大高崎に屈したが、手応えはつかんだ。冬を越えた選手たちは、武器を磨きながら進化を遂げている。石井監督が手塩にかけて育てている投手陣は、県内公立トップレベルに到達している印象だ。3月上旬の実戦練習では、エース格の金井快晴(3年)が威力あるストレートを投げ込み、サウスポー金子貴輝(3年)も順調な仕上がりぶりを披露。投手陣の整備が進むチームは春・夏のダークホースになる可能性を秘める。天川新大(2年=内野手)ら2年生も大きな戦力になってきた。杉本颯馬主将(3年=投手・内野手)は「明るく、さわやかに、一生懸命に戦っていくことで、過去の先輩たちのベスト4を超えていきたい。みんなの力を一つにして戦っていく」と笑顔をみせる。「さわやか」を体現することがチームの未来へとつながっていく。

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