【自由ヶ丘学園】 「ターニングポイント」

2016年創部の野球部、2019年夏に初勝利
2023年度学校男女共学化でチーム強化へ

 自由ヶ丘学園は2016年創部の新しいチーム。2023年度の学校男女共学化を控えて、野球部は大きく変わろうとしている。

■新たな風を受けるチーム  

大きな可能性を秘めたチームだ。自由ヶ丘学園は、東急東横線・自由が丘駅から徒歩7分の場所にある私立男子校。1930年創立で学校の歴史は長いが、野球部が誕生したのは2016年。都心部の住宅街という学校環境から、練習場はテニスコート2面ほどの校庭グラウンド。選手たちは、限られた環境で野球に打ち込み、努力を続けてきた。野球部は創部から4年目の2019年夏の東東京大会で公式大会初勝利。創部7年で挙げた勝利は予選を含めて2勝だが、近年は着実に地力をつけてきている。学校は2023年4月から男女共学となることから、野球部強化に力を入れていくという。新たな風を受けるチームには今後の飛躍の予感が漂っている。

■野球部はゼロからのスタート  

野球部を指導するのは、内田英俊監督。2016年の野球部発足時に学校に着任し翌2017年から指揮を執る。初年度は1年生のみでのスタートだったため、監督として、また良き先輩として選手たちに寄り添った。すべてがゼロからのスタートだったので練習試合の相手探しにも奔走した。監督を任されたあとには、新しいユニホームもデザイン。「自由ヶ丘学園」という漢字を胸に掲げて始動した。チームは2017年春の一次予選1回戦で初勝利したが、本大会での初勝利は、創部から4年後の2019年夏・東東京大会2回戦の大島海洋国際戦だった。吹奏楽部や一般生徒の応援を受けてシーソーゲームを制して8対7で勝利。学校、チーム、保護者ら一丸となって成し遂げた一勝だった。

■2023年のチームには確かな手応え  

現在は2年生10人、1年生5人のチームだが、能力の高い選手たちが揃っている。チームの“看板”は、濵田裕也(2年=内野手)、北村知之(2年=内野手)の180センチ越えの大型スラッガーだ。パワフルなスイングは迫力十分で、このクリーンアップが本大会2勝目の鍵を握る。エースは、1年生の技巧派サウスポー小林創。1年生ながら緩急制球自在のピッチングでゲームを作っていく。2022年秋の一次予選で紅葉川に敗れて本戦出場は逃したが、チームはその後に大きく成長。白土由大主将(2年=外野手)を軸とするチームは確かな手応えを感じている。2023年は、学校共学化元年。創部8年目を迎える自由ヶ丘学園は、進化のターニングポイントになる。

 

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