2年ぶり6回目の選抜甲子園
2回戦で報徳学園に無念の敗戦
健大高崎が第95回選抜高校野球大会に出場、初戦となった2回戦で報徳学園(兵庫)と対戦し2対7で屈して初戦敗退となった。健大高崎の選手たちは、甲子園で体感した全国トップレベルの力を基準にして、さらなる強化に励む。チームの最終目標は夏の全国制覇だ。
■冬を越えてスケールアップしたチーム
健大高崎は、エース小玉湧斗、好打者・増渕晟聖、團之原樹らを軸に昨年の秋季県大会を制覇。秋季関東大会1回戦で青藍泰斗(栃木)、準々決勝で横浜(神奈川)に勝利してベスト4へ進出。準決勝では山梨学院に惜敗したものの関東4強となり、1月に選抜切符が届いた。6度目の選抜出場となった健大高崎の目標は「全国制覇」。チームは、エース右腕・小玉、左腕・加藤達哉の投手陣、半田真太郎、箱山遥人、堀江大和のクリーンアップらが冬を越えてスケールアップ。選抜前には、全国強豪とのオープン戦で好結果を残して甲子園へ乗り込んでいった。
■優勝候補・報徳学園
選抜の初戦の相手は、報徳学園だった。健大高崎は初回に箱山のタイムリーで1点を先制した。しかし、2回にエース小玉の制球が定まらずに、3連続押し出しで3点を献上してしまった。1対3となった健大高崎だが、まだ反撃の余地があると思われた。しかし、4回に相手クリーンアップにタイムリーを打たれて、さらに2点を失った。点差を縮めたかったが、報徳エース盛田智矢の前に6回まで連打を放つことができない。7回に團之原の犠飛で1点を返したが、8回に2番手の加藤が、4番・石野蓮授に低めの球を救われる技あり2点本塁打を打たれてゲームは決してしまった。健大高崎は自慢の機動力も発揮できないまま、選抜6度目で初の初戦敗退となった。選手たちはベストを尽くしたが、相手が一枚上手だった。青栁博文監督は「甲子園独特の雰囲気で自分たちの流れをつくることができなかった」と振り返った。
■収穫と課題を整理して“夏”へ
健大高崎が屈した報徳学園は、そのままトーナメントを駆け上がって準々決勝では仙台育英、準決勝では大阪桐蔭に勝利して決勝へ進出した。決勝戦では山梨学院に敗れたが選抜準優勝となった。健大高崎は、昨秋の関東大会準決勝で山梨学院、この選抜で報徳学園と対戦。全国優勝、準優勝校と対戦したことになる。健大高崎は大舞台での収穫と課題を整理して、春季大会、そして“最後の夏”へと向かう。報徳学園、山梨学院戦での経験が、チームをさらに強くしていく。選抜での戦いは、全国制覇への過程だ。