桐朋 森井翔太郎(3年)

最速152キロ&高校通算39本塁打の二刀流
今秋のドラフトへ、プロスカウト陣集結

桐朋・森井翔太郎(3年)は投げては150キロ超のストレートを投げ込み、打っては衝撃の打球をスタンドへ運ぶ西東京の二刀流だ。今夏の試合球場には、プロスカウトが駆けつけることになるだろう。

■練習試合で152キロをマーク

5月上旬に行われた都内での練習試合には少なくとも4球団のスカウトが駆けつけて森井の成長をチェックしていた。投手としてマウンドに上がった森井には、各スカウトたちがスピードガンの照準を合わせていく。それまでの最速は151キロだったというが、この日のスカウトのスピードガンには152キロが表示された。スカウトたちは、未知なるポテンシャルを秘める素材に惚れ込み、大きくうなずいていた。驚くべきは練習試合の2試合目だった。打者としてプレーすると、衝撃のホームランを連発。体をフルに使ったスイングで迫力の打球を飛ばしていった。規格外の「2WAY-PLAYER(二刀流)」。森井の周辺は、さらに騒がしくなってきた。

■日米スカウトの争奪戦へ

都内屈指の伝統進学校に通う森井は中学時代にすでに球速140キロをマーク。将来のプロ野球入りを目指して、桐朋の部訓でもある「文武一道」で文武に全力で取り組んだ。高校1年夏から大会出場を果たすと投打に高い能力を示して、将来のドラフト候補に躍り出た。進学校の選手のためプロスカウト陣は大学卒業後のプランニングだったが、本人は今春時点で「プロ一本」を表明。ドラフト指名があった場合には大学受験せずにプロの世界へ飛び込む覚悟を示した。森井の挑戦を両親も最大限のサポート。自宅では毎日ストレッチをこなして柔軟性を伸ばすと、春大会以降に球速、飛距離ともにアップ。高校通算本塁打は39本となった。NPBスカウトだけではなく、メジャーリーグスカウトも視察に訪れるなど日米スカウトの争奪戦に発展する可能性もある。「プロ一本に絞って夢に向かってチャレンジしたい」(森井)。西東京からスターが誕生するかもしれない。

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