1999、2001年に甲子園出場の名門
昨夏ベスト4、いざ3度目の甲子園へ
昨夏の東東京大会でベスト4進出を果たした城東。2度の甲子園出場実績を誇る都立強豪校は3度目の甲子園を目指して牙を研ぐ。
■夏ベスト4を経験した世代
城東は昨夏に2016年以来のベスト4進出を果たした。チームはシードで迎えた3回戦で日本ウェルネス、4回戦で明大中野、5回戦で東京にいずれも逆転勝利。勢いに乗って第1シード関東一戦に臨んだ準々決勝は、エース峯岸叶の好投によってロースコアの展開に持ち込むと終盤に勝ち越し点を奪って3対1で勝利、4強の一角に食い込んだ。準決勝では日体大荏原に屈したがベスト4という戦果を残して夏を終えた。今年のチームは、夏ベスト4を経験した選手が残る世代だったが、まだ結果を残せていない。
■秋はまさかの1次予選敗退
昨秋に始動したチームは、前チームからプレーしていた藤森晴久(3年=外野手)、西岡拓朗(3年=内野手)、松山虎士朗(3年=内野手)らが軸になって“頂き”を目指した。士気高く秋予選に挑んだチームだったが、予選決勝で堀越に3対9で敗れて都大会出場の道を断たれてしまった。クジ運に左右される面も大きかったが、予選敗退という事実は変わらない。城東は、自分たちで練習メニューを考えてトレーニングを積んでいるが、秋大会後は、勝つためのメニューをみんなで考えて、春を待った。今年の城東は、一人でゲームを決めるようなスター選手はいない。選手たちは、冬トレで個人の力を高めながらチーム力を高めていった。中村直道副将(3年=内野手)、柳本直喜副将(3年=外野手・投手)は「秋の予選敗退の悔しさを無駄にしてはいけない。チームとして一つになることが大切だ」と春予選へ向かった。
■困難を乗り越えて強くなる
春予選は墨田工、淑徳に勝利して都大会へ。1回戦では東京都市大付に4対1で勝利しチームの進化を証明した。しかし、2回戦・目黒日大戦ではゲームの流れを引き寄せることができずに3対4で惜敗となった。昨夏ベスト4のチームだが、秋・春は満足できない結果に終わった。内田稔監督は「昨夏のベスト4は先輩たちの結果。自分たちの力を受け止めて、夏にもう一度チャレンジしていかなければいけない」と激励する。チームは春大会後にレギュラーを白紙に戻してリスタートを図った。若山瞬太郎主将(3年=捕手)は「僕たちは未完成。夏大会まで成長を続けて接戦に強いチームにならなければいけない。技術だけではなく精神的にも成長して先輩たち(昨夏ベスト4)を超えていきたい」と雪辱を期す。今季のチームスローガンは「翔〜不撓不屈〜」。選手たちは困難を乗り越えることで頂点へ翔け上がっていく。