関東大会1回戦で佐野日大に惜敗
チーム始動から110日、進化の過程

神奈川3位の平塚学園が、関東大会1回戦で佐野日大に1点差で惜敗した。10年ぶりの関東大会となったチームは、初の選抜大会出場を視野に入れて戦ったが、勝利をつかむことができなかった。

■木曽の2点タイムリーで先制

10年ぶりの関東大会の舞台は、選手たちの士気を高めた。佐野日大戦では、初回に松本梗吾主将が四球で出塁しチャンスを広げると、木曽元貴の2点タイムリーで先制に成功した。左腕エース石塚蒼生が先発し130キロ前半の直球を軸にゲームを作った。石塚は我慢のピッチングをしていくが、3回に逆転を許して2対3とされると、5回途中で2番手・山口禅にマウンドを譲って降板。しかし、チームとして耐えきれずに2対5と点差を広げられて5回を終えた。中盤まで劣勢となった平塚学園だったが7回に執念をみせた。藤原レイの二塁打を皮切りに1点を返すと、武井寛悟がレフトスタンドへ2点本塁打を叩き込み5対5の同点に追いついた。だが8回に相手の4番・和栗虎雅の三塁打からスクイズで決勝点を与えて5対6。終盤に追いついたものの勝利までは届かなかった。

■この悔しさを忘れずに夏へ

チーム、スタンド一体となった戦いをみせたが、5対6の1点差で惜敗した。投手陣はエース石塚、2番手・山口が役割を果たしたが、結果的に佐野日大の4番・和栗に4安打5打点を許したことが響いた。勝負所でいかに守っていくかが今後の課題だ。打線は相手の7本を上回る11安打を放ったが、12残塁でチャンスが活かせなかった。松本主将は「リードされた中でも自分たちがやってきた練習を信じて戦った。選抜を目指して努力してきたが、勝利に届かなくて悔しい」と話した。八木崇文監督は「関東では勝てなかったが、チーム始動から3カ月半で選手は確実に成長した。この悔しさを忘れずに春・夏へ向かいたい」と語った。秋は終わったが、平塚学園の戦いは夏へ続いていく。

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