「2020年夏 大会レポート 作新学院」有終の涙 #作新学院

2020年栃木県高校野球交流試合3回戦 (8月3日=清原球場)※5回コールド

黒  羽 0 0 0 0 0  0
作新学院 3 1 5 2 ×  11

甲子園なき夏に完全燃焼。一体で戦った最後の夏

9連覇中の作新学院が栃木県高校野球交流試合ブロック決勝で黒羽を下して、有終の美を飾った。

2020年9月号掲載
(取材・永島一顕)

■ 栃木10連覇を目指した夏

「優勝おめでとう」。

試合を終えてベンチに戻った選手たちに送った、

作新学院・小針崇宏監督の言葉だ。

今夏、作新学院は10連覇という偉業を目標に大会に臨むはずだったが、コロナ禍という不測の事態により大きな夢は叶えられるものではなくなってしまった。

その中で迎えた代替大会の最後の一戦で、選手たちは培ってきたものを如何なく発揮、見事な勝利で締めくくった。

■ 4回11得点の猛攻

先発の田中公稀投手(3年)が8球で黒羽打線を退けた後に迎えた1回裏、昨年の高校日本代表で先頭の横山陽樹(3年)が二塁打で出ると、さらに2四球2安打と打線をつなげ、あっさりと3点を先行。

2回には相手の守りのミスから1得点、3回には打者一巡で横山のこの日3安打目の二塁打など5長短打を集中、一気に5点を奪って黒羽を突き放した。

さらに4回には、代打・星野真紘(3年)の2点適時二塁打で計11得点として試合を決めた。

3回まで一人の走者も出さぬ好投を見せた田中からマウンドを託された投手陣も山本悠介(3年)、佐野奨多(3年)、芳賀徳裕(3年)とつないで見事な継投。

最後まで黒羽に付け入るスキを全く見せず、5回継投の参考記録ながら完全試合を達成した。

■ 達成感、充実感の涙

小針監督は「最後まで一球一球全力で戦ってくれた選手は本当に素晴らしい」とベンチに入りした31人を称賛。

「試合後の選手たちの涙には、達成感、充実感、うれしさ、悔しさいろんな意味が含まれていると思う。最後まで作新らしい野球を見せてくれたことに感謝したい」と言葉を加え、不測の事態を乗り越えて迎えた舞台に終止符が打たれ、感慨深そうな表情を見せていた。

1回戦で鹿沼東を12対8、2回戦では黒磯南を10対6とともに点の取り合いとなった試合を制して勝ち上がった黒羽は、好調な打線を利して臨んだものの、作新学院の4投手の前に一人の走者も出せずに無念の敗戦となった。

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