2025年秋【戦記】聖隷クリストファーが秋静岡県大会制覇 堅守を軸に春・夏・秋の3大会連続優勝
クリストファー

第78回秋季東海地区高校野球静岡大会 決勝レポート
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聖隷クリストファー
3季連続優勝

堅守を軸に春・夏・秋の3大会連続優勝
来秋のドラフト候補のエース髙部が熱投

 秋季東海地区高校野球静岡県大会決勝で、聖隷クリストファーが掛川西に3対1で勝利して9年ぶり2度目の優勝となった。夏甲子園出場の聖隷クリストファーは、夏春連続甲子園出場を視野に東海大会に臨む。(取材・栗山司)


 


■主将の一振りで先制


 決勝戦は2回に先制点を奪う。1死二塁のチャンスから7番・岸本悠佑主将(2年=内野手)が「つなぐ気持ちで打った」とライト前タイムリー。その裏に髙部が1点を失ったものの、直後に勝ち越し、4回には髙部自ら左中間へタイムリーを放ち貴重な追加点を挙げた。
 ここから髙部はギアを上げていく。「悪いなりにもピッチングができた」と体全体を使った躍動感のあるフォームから、ストレートだけに頼らずカットボールなどの変化球を織り交ぜて試合を支配。夏の甲子園では「変化球を上手く使えずに負けてしまった」という反省から配球面を見直すなどの努力を惜しまず、その成果を示した。


■通過点に過ぎない


 春夏に続く3季連続優勝。上村監督は「経験している選手がいるから何とかなると思っていたけれど、それ以外の選手も頑張ってくれて、大きな穴がなくやってこられた」と語る。
 試合を重ねるごとにバントの精度が高まり、ここ一番でタイムリーが出る。そして髙部を中心に堅い守備で複数失点を許さない。巧みな試合運びで頂点に立った。だが、ナインに派手な喜びはなかった。「あくまでここは通過点に過ぎない」と主将・岸本は力を込める。「前チームと同じように、守りからリズムを作ってチャンスで必ず1本を出す。1点1点重ねていって、最後に勝っているチームを目指します」。
 静かな手応えを胸に、聖隷クリストファーは次の章へ歩みを進める。

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