【鎌倉学園 野球部】 「勇気の鎧」 #鎌倉学園

秋予選コールド負けが真のスタート
2021年に学園100周年、次なる時代へ

2020年の秋季大会で準優勝を果たし関東大会へ進出した鎌倉学園。それからの1年は激動だった。選手たちはすべての試合を源にして、遥かなる甲子園を目指す。

 

■10月27日を忘れるな

2020年10月27日は、忘れることができない日だ。2020年の秋季大会で準優勝となり関東大会へ進出した鎌倉学園は1回戦で昌平に勝利し、準々決勝・専大松戸戦へ臨んだ。あと1勝で選抜当確。1969年春以来の甲子園を懸けて決戦へ挑んだが、0対6で敗れて聖地までの道が事実上途切れてしまった。県1位で関東大会へやってきた東海大相模は同じく準々決勝で敗れたが、トータルの評価によって関東・東京6枠目で選抜切符を手にした。そしてその春に全国制覇を成し遂げている。竹内智一監督は「10月27日の準々決勝から1月末の選抜選考までまったく同じ時間を過ごしたが、我々は甲子園へ行けず、東海大相模さんは全国出場を果たした。準々決勝の景色と悔しさを忘れてはいけない」と思い返す。

秋準優勝の肩書きを背負ったチームだったが春は3回戦で向上に屈し、夏は4回戦で横浜に惜敗した。

■秋予選で流した「悔し涙」

2021年秋の新チームは、夏の主力が残る「期待の世代」だった。士気高く地区予選に臨んだが、予選の好敵手・相洋に4対11のコールド負け。目﨑裕大(2年=内野手)は「できると思ってゲームに入ったが、攻守の歯車が噛み合わなかった。自分たちの弱さを痛感した」と話す。選手たちは、ビジターグラウンドのベンチ裏で涙を流した。それが、このチームの本当のスタートとなった。自分たちの甘さに気づいた選手たちは、すべての取り組みを見直し、県大会へ向かった。

雪辱の機会はすぐにやってきた。鎌倉学園は3回戦で相洋と対戦。初回に2点を奪われたが2回に逆転に成功し、そのまま主導権を譲らずに7対4で逃げ切ってみせた。リベンジを果たしたチームだったが、連戦となった4回戦で桐光学園に2対6で敗れた。エース松本直(2年)は「相洋に勝って安心したわけではないが、連戦で勝ち切る力がなかった」と秋を総括した。

■チームの可能性は無限

「もっとできる!」「妥協するな!」。鎌倉学園のグラウンドには指揮官の声が響く。選手たちは、その声に呼応するかのように練習のギアを上げていく。山間のグラウンドはダイヤモンド大の広さだが、チームの可能性は無限だ。1学年30人超の選手たちが、切磋琢磨を続ける。佐々木晴生主将(2年=内野手)は「この環境で勝つことに意味がある。全員の気持ちがチームを強くしていく」とチームをまとめる。多々納俊万部長は「夏に向けてチームの輪郭がみえてきた」と語る。その輪郭を縁取るのは選手たちだ。

1921年創立の鎌倉学園は2021年に100周年を迎えた。今冬には、OB会や後援会の支援によって、バックネットに天井ネットが設置された。限られた練習場のため打撃練習に制限があったが、天井ネット完成によって練習の幅が広がった。竹内監督は「2022年は次なる100年の始まり。神奈川に優勝旗は1本しかないので、学園の記念すべき年にその一本を手にいれて、我々が次世代を切り拓いていきたい」と指導に熱を込める。「戦はわれらを待てり」(学園校歌)。選手たちは、鎌倉の地に優勝旗を持ち帰るべく、勇気という名の鎧をまとう。

 

 

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