【修徳】  「一生懸命」

8度の甲子園出場を誇る下町・葛飾の伝統校
爆発力を活かして2013年夏以来の甲子園を狙う

春夏通算8度の甲子園出場を誇る伝統校・修徳。爆発力を秘めるチームは2013年夏以来、6度目の夏甲子園を目指す。

■春3回、夏5回の甲子園出場

春3回、夏5回の甲子園出場の実績を持つ修徳。最後の甲子園出場は11年前の2013年。ノーシードで東東京大会へ臨んだチームは、一戦ごとに迫力を増していった。5回戦で帝京、準々決勝で錦城学園、準決勝で東京実業に勝利すると、決勝では二松学舎大附を下して栄冠をつかみ取った。あれから11年。当時、コーチとして甲子園を経験した荒井高志監督は「あのときのチームは個性あふれる選手が揃っていて、勝ち上がっていくことによってチームに勢いが生まれた。今年は2013年のチームに雰囲気が似ている。選手たちの力を発揮させてあげたい」と指導に向かう。

■努力することの価値を伝える

荒井監督は富山県生まれ。進学校・富山高を卒業して慶応大へ進学し野球部の門を叩いた。「地方出身でそれまで強豪校に在籍したことがなかったので、トップレベルの野球を知りたかった」。大学3年生からは学生コーチとなり六大学野球で神宮球場のベンチも経験。指導者になるために教員となり、修徳へやってきた。コーチ、部長を歴任して2013年には甲子園出場に貢献、2018年冬から監督を務めている。生徒への指導で大切にしていることは「一生懸命に取り組む」。指揮官は「修徳のグラウンドで一生懸命やってきた選手は、大学など次のステージでも活躍している。ひたむきに努力することに大きな価値がある」と話す。

■今季の武器は「爆発力」

11年ぶりの甲子園を狙うチームは、逢坂拓未主将(3年=内野手)を中心に、学校周辺の下町の選手たちが集まっている。投手陣は、制球力で勝負する右腕・飯山大夢(3年)、長いリーチが特長のサウスポー杉山諒汰(3年)、脇本力丸(3年)らが計算できる。打撃陣は都屈指の強打者・逢坂主将、センスが光る野球小僧・染田棟煌(3年=中堅手)、齋藤紘(3年=内野手)、賀曽利航生(3年=内野手)らが役割を果たす。今季の武器は「爆発力」。勢いに乗れば一気に得点を奪い切る力を見せる。キャプテンシーみなぎる逢坂主将は「甲子園に行くために修徳に来た。チームは10年間、甲子園に行っていないので自分たちの代で結果をつかみたい」と夏を見据える。選手たちは、地元の期待を背負ってトーナメントを駆け上がっていく。

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