
磐田南
「潔く」
伝統進学校「磐田から甲子園へ」のチャレンジ
今春に32年ぶり4強、攻撃野球で頂点を目指す
今春に32年ぶりの県ベスト4となった磐田南。県内有数の伝統進学校は「磐田から甲子園へ」の夢を追っていく。(取材・栗山司)
■32年ぶりのベスト4
磐田南は県内有数の進学校として知られる。地元では長年にわたり「ばんなん」の愛称で親しまれ、2022年に創立100周年を迎えた。
野球部は1949年に創部。今春は32年ぶりとなる県ベスト4入りを果たした。
「やるだけやってダメなら仕方ない。潔い野球をやろうと。それが浸透してきたのが春の大会でした」
そう語るのはOBでもあり、昨年4月から指揮を執る磯部祐監督だ。春はエースの山田堅正(3年)を中心に躍進を遂げた。
県予選の初戦で甲子園出場経験のある浜松開誠館を7回コールドで下すと、県大会の準々決勝では浜松商を撃破。Aシードで迎えた夏は3回戦で藤枝明誠に敗退したものの、確かなチーム力の向上を示した1年となった。
■チームの武器は打撃力
磯部監督は就任後、「どこが試合に来ても恥ずかしくないグラウンドにしよう」と環境整備に力を入れ、その上で選手一人ひとりに目的意識を持たせていった。なぜこの練習が必要なのか、どんなチームを目指していくのか。指揮官の熱いメッセージに選手たちの心も変わっていった。
「甲子園に行きたい、勝ちたいという割には武器がなかった。これで勝負しようというものを作るようにしています」
平日の練習時間は約3時間。グラウンドは他部活との共用となるが、武器を作るために打撃に時間を割く。正しい形でスイングすることにこだわり、打ち勝てる攻撃的なチームを目指している。








