2020年栃木県高校野球交流試合3回戦 (8月1日=清原球場)※大会規定により7回で終了
青藍泰斗 1 0 1 0 0 3 0 5
栃木工 0 0 0 0 0 0 0 0
秋季大会優勝、幻の無敵チーム。最強世代の「甲子園なき戦い」
新チーム結成後、唯一の県内公式戦だった昨秋の県大会を制した青藍泰斗が、そつのない試合運びで着実に加点。
5対0と栃木工を零封して8強一番乗り、県大会負け知らずのまま「夏」を締めくくった。
2020年9月号掲載
(取材・永島一顕)
■ 投打の歯車がっちり
1回戦で栃木翔南を5対1で下し、2回戦では5対4と小山に逆転勝ちした青藍泰斗は、プレイボール直後に四球で出塁した1番・津久井陸(3年)が盗塁などで三進後、3番・石川慧亮(3年)の左犠飛でホームを踏み、ノーヒットで先制点を奪った。
3回には二塁打で出た大金裕人投手(3年)が三進後、再び石川が左前打で迎え入れ2点目をゲット。
6回には4番・佐々木康(3年)と代打の沼野井颯介(3年)の適時打など3安打を集めて3点を追加、リードを5点へと広げた。
リリーフした小山戦に続いての登板となった先発の大金は、2安打された初回に2走者を背負って三塁を踏ませたものの、2回以降は安定した投球で栃木工打線にスキを与えず7回二死まで好投。
最後は森島優斗(3年)にバトンを渡してマウンドを降りた。
■ 県内公式戦無敗
昨秋の新チーム結成後、唯一、県内公式戦無敗のまま最後の一戦を終えた青藍泰斗。
宇賀神健人監督は「打つべき選手が打ち、大金は球が走り安心して見ていられた」と栃木工戦を振り返り、「もともと力のあった世代。甲子園大会が中止となり、かわいそうだったが、腐らずに最後の大会を迎え、一球一球を追いかける姿に感動した」と選手たちのプレーを心からたたえていた。
1回戦を10対0で佐野東に5回コールド、2回戦で足利工を4対3と逆転して勝ち上がった栃木工。
青藍泰斗戦では、ベンチ入りした3年生全員が試合に出場、必死のプレーで食い下がったものの、2、4回に併殺を喫するなど青藍の堅守の前に好機を広げられず、最後までホームを踏めずに終わった。