【樹徳 野球部】「旋風再び」#樹徳

甲子園2度の出場の私学強豪
29年ぶりの甲子園へ 一致団結

1991、1992年夏甲子園2度の出場実績を持つ樹徳。チームは29年ぶりの甲子園を目指して邁進していく。

(2021年2月号掲載)

■2020年秋ベスト8  

1991、1992年夏の2年連続甲子園の実績が燦然と輝いている。1992年には1回戦で勝利し、甲子園初勝利。その後は甲子園から遠ざかっているが、群馬県大会で迫力ある戦いを披露し、度々トーナメント上位に進出している。近年では2019年春ベスト4、2019年夏ベスト8、2019年秋ベスト4(3位決定戦)、2020年秋ベスト8の成績を残す。負けた相手は、健大高崎、前橋育英など。その壁を越えれば甲子園が見えてくる。

結果を残す一方で社会人セガサミー根岸晃太郎、SUBARU野平大樹ら好プレーヤーを輩出している。樹徳練習場のベンチには「闘志なき者は去れ」の文字が記されているが、選手たちは闘志と意欲をみなぎらせて練習に励んでいる。

■レジェンドの再挑戦

現在のチームを率いるのは井達誠監督だ。樹徳出身の遊撃手で高校2年の1991、高校3年生の1992年夏に2度の甲子園出場を果たした樹徳レジェンド。

25歳で指導者として母校に戻ると7年目から指揮を執り、2008、2009年夏に2連続で決勝へ進出、惜しくも2連続準優勝となったものの、甲子園に手が届く位置にチームを押し上げた。井達監督は2015〜2018年に野球指導を一度離れたが、高校野球テレビ解説や女子バレー部顧問などの経験を経て、2019年春に現場へ復帰。高校野球以外の世界を知ることで指導を考えるきっかけとなり、再登板となった今は、違ったアプローチで選手たちの成長を促している。

井達監督は「野球から離れたことで、逆に野球を知る機会になった。選手の考えを聞きながら、彼らの力をいかに引き出すかに焦点を置いている」と語る。

■あと一歩の壁を破る

 2019年の秋季大会は地元群馬開催で関東大会出場枠が3席あった中で、3位決定戦で健大高崎に敗れた。昨年の秋季大会は準々決勝で前橋商と対戦し、2対2でゲーム終盤へ進んだが9回に1点を奪われて2対3で力尽きた。エース柏崎日祐(2年)が10奪三振の好投をみせたが、チームとして1点に泣いた。

エース柏崎は「チームとして力の差はなかったと思いますが最後に耐えることができませんでした。春・夏は、どんな相手でも力でねじ伏せられるようなピッチングをみせたい」と雪辱を誓う。

チームは、エース柏崎、主砲・佐藤圭隼(2年=内野手)らを核に、県内ライバルに真っ向勝負できる力をつけている。髙田悠生主将(2年=外野手)は「迫力のある打撃と、堅実な守備で、自分たちの代で甲子園に行きたい」と夏を見据える。士気高まるチームが、再び旋風を巻き起こす。

 

 

 

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