「2020年夏 大会レポート 帝京 優勝V」意地の復活 #帝京高校

名門9年ぶり東東京制覇

猛打&スクイズ執念の勝ち上がり

名門・帝京が、2011年夏以来9年ぶりに東東京大会を制した。

準決勝東亜学園、決勝関東一戦ではガムシャラなスクイズを決行するなど、執念でつかんだ優勝だった

2020年9月号掲載

■日替わりヒーローで激闘に終止符

「強打・帝京」の看板を掲げる一方で、今夏は勝負にこだわる戦いをみせた。

準決勝・東亜学園戦では8回の同点スクイズを契機に逆転勝利につなげた。

決勝・関東一戦では、1対2のスコアで迎えた9回裏1死1塁からエンドランで1・3塁へチャンスを広げると、6番・武藤闘夢が初球をスクイズ。

執念で同点へ追いつき、延長戦へ持ち込む。

延長11回裏1死1・2塁、新垣煕博のレフトの頭上を越える決勝二塁打で、激闘に終止符を打った。

加田拓哉が申告敬遠されたあとに打席に立った新垣が意地をみせた。

■3投手による「勝利の方程式」

帝京は、3投手による万全の継投で関東一打線を2点に抑え込んだ。

先発の大型左腕・田代涼太が5回途中まで投げると、そこからは背番号1のセットアッパー柳沼勇輝が8回までを無失点でしのいで、1点差で終盤を迎える。

9回からは、クローザー武者倫太郎がマウンドに立ち、気迫のピッチングでチームに勇気をもたらしていく。

今大会、前田三夫監督は、早めの継投でゲームを作っていったが、まさに「勝利の方程式」。

3投手がしっかりとそれぞれの役割を果たしたことで、トーナメントを駆け上がった。

■全員でつかんだ価値ある勝利

今年のチームは、勝負の年だった。

この世代から選手寮を準備し、大阪出身の加田、小松涼馬、沖縄出身の新垣、群馬出身の武藤(2年)ら全国の猛者が集まった。

主将になった加田は個性あふれる選手たちをまとめて、聖地を目指した。

だが、甲子園大会が中止になり、チームの士気は一気に下がった。

加田は「自分たちの代で帝京を復活させるつもりだったが、甲子園がなくなってやる気が起きなかった。でも監督が声をかけてくれて、みんなでもう一度、立ち上がれた」と振り返る。

帝京復活。ヒーローは不在、全員でつかんだ価値ある勝利だった。

おすすめの記事