【春季高校野球神奈川県大会レポート 横浜】

「再建へ」
秋春2大会連続ベスト4 名門再建への確かな手応え

横浜が春季高校野球神奈川県大会準決勝で桐光学園に敗れてベスト4となった。2大会連続4強となったチームは再建に向けて歩み続ける。

■村田監督体制2年目

村田浩明監督体制2年目、チームは土台作りを進めている。横浜は、コロナ禍の2020年4月にOBの村田監督が指揮官に就任、新たなスタートを切った。昨夏独自大会は準々決勝で敗退。新チームで迎えた秋季大会は順調に勝ち上がった中、準決勝で東海大相模に1対9で屈した。指揮官は「神奈川で甲子園に行くには絶対に超えなければいけない相手。そこを目指していかなければいけない」と再起を誓った。冬を越えたチームは、体がひと回り大きくなり、たくましさが増していた。チームは新たな気持ちで春季大会へ挑んだ。

■2大会連続で準決勝進出

横浜は2回戦で瀬谷西を下して3回戦で立花学園と対戦。球速140キロ後半のストレートを投げる相手エースに対して横綱相撲をみせると、4対1で寄り切ってみせた。4回戦で星槎国際湘南、準々決勝で相洋の両実力校に勝利し、準決勝の舞台である横浜スタジアムへやってきた。桐光学園戦の先発マウンドに立ったのは、プロ注目大型左腕・金井慎之介。打撃でもクリーンアップに座る投打のタレントで潜在能力は計り知れない。金井は昨秋季大会準決勝・東海大相模戦で先発したが立ち上がりから乱調で降板している。再び大舞台で先発した金井だったが、気持ちとは裏腹に制球が定まらない。3回に3四死球と単打を浴びて、山田烈士にマウンドを譲ることになった。横浜はその回に5失点。この大量失点が響いて1対8で敗れた。打線では桐光学園エース・中嶋太一の気迫のピッチングに抑え込まれた。

■夏の頂点を見据えて

秋に続いて準決勝まで駒を進めたものの、準決勝の壁を打ち破ることができずに決勝進出は果たせなかった。村田監督は「夏に勝つにはエース(金井)の力が必要。チームとして踏ん張る力が足りなかった。この敗戦を次につなげていくしかない」と敗戦を受け止めた。春季大会もベスト4に終わったが、秋よりもスケールアップしていたのは確実。山田の好投など収穫も多い。新生・横浜は、夏の頂点を見据えてさらなる進化を目指す。

 

 

 

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