【健大高崎 野球部】 「勇猛果敢」 #健大高崎

2002年の野球部誕生から20周年
7年ぶりの夏甲子園へ「情熱破壊」

 春5回、夏3回の甲子園出場を果たす健大高崎は、創部20周年を迎えた。王座奪還へ向けて士気上がるチームは7年ぶりの夏甲子園、そして全国制覇を目指す。

■20周年のメモリアルイヤー  

健大高崎野球部は共学化となった2001年に同好会としてスタートし2002年に部となった。今でこそ全国強豪の仲間入りを果たしているが、当初はグラウンドがなく、各地のグラウンドを転々とする日々。他校と練習試合を行いながらチーム強化を図っていった。青栁博文監督は「あの時代の恩を忘れてはいけない」と初心を忘れない。今季はコロナ禍入学の選手が夏の舞台に立つ。唯一の3年生マネージャー高山恵実さんは「この学年はもともと人数が少なくて、先生たちから怒られてきた代。でも主将の佐々木琉生を中心に、みんなで支え合って、成長してきました。つらいことも多かったので最後の夏はみんなで笑って甲子園へ行きたいです」と選手たちを支える。一つになるチームは20周年のメモリアルイヤーに王座奪還を目指す。

■春関東大会で大きな収穫  

投打の戦力は整った。春大会は、エース芹沢一晃が調整離脱によって不在の状況でトーナメントを勝ち上がった。準決勝では、利根商の辞退によって決勝へ進出。決勝戦では、前橋育英との戦いになったが、2年生本格派右腕・小玉湧斗の好投によってロースコアの展開へ持ち込んだ。増渕晟聖(2年=外野手)のソロ本塁打で7回まで1対0とリードしたが、終盤に2失点して1対2で準優勝。群馬県2位で春の関東大会へ出場した。関東大会1回戦では神奈川1位の桐光学園と対戦。高校野球王国・神奈川の優勝校相手にどんな戦いをみせるか注目だったが、復活したエース芹沢が1失点の完投勝利で6対1と完勝。準々決勝では関東一に敗れたが、夏に向けて大きな手応えを得た。エース芹沢は「桐光戦は気持ちでぶつかっていった。夏も自分が全部投げるくらいの気持ちでチームを勝たせたい」と夏開幕を待つ。

■チャレンジャーとして王座奪還へ  

チームは、佐々木琉生主将(3年=内野手)を中心に団結している。学年の枠を越えてレギュラー争いが行われるのに加えて個性派揃いのチームを、佐々木主将がまとめ上げる。佐々木主将は「自分の考えを押し付けるのではなく、みんなの意見を聞きながらチームの方向性を合わせていっている」と話す。打線は、佐々木主将、世代屈指の大型捕手・清水叶人(3年)を軸に、2年生・増渕などが打線のアクセントになる。投手陣は、エース芹沢、2年生・小玉の2本柱。気温上昇とともに投打の戦力は一気に上がってきた。スローガンは「勇猛果敢」。王座奪還へ向けて、チャレンジャーとしてどう猛に戦っていく。佐々木主将は「団結力と勝利への執念をむき出しにして試合へ臨む」と決戦を待つ。健大高崎は創部の20周年のメモリアルイヤーに、再び甲子園の舞台に立つ。

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