【春季高校野球群馬県大会レポート 六校連合 】

四ツ葉・玉村・榛名・ 富岡実・下仁田・板倉
連合チーム初の2勝 6チームで「心を一つ」に

四ツ葉・玉村・榛名・富岡実・下仁田・板倉が 春季大会で県内公式大会連合初の「2勝」を挙げた。6チームの選手たちの気持ちが一つになった。

■連合オールスターチーム

連合チームの力は、もはやあなどれない。部員減少に直面する四ツ葉・玉村・榛名・富岡実・下仁田・板倉の6校は、昨秋から連合を組んでいる。それぞれの野球部の人数は少ないが、それでも野球に打ち込めるのは、野球が好きだから。合同練習は、週末のわずかな日時のみ。平日はそれぞれが学校で、できる限りの練習を積み重ねる。そこには、監督たちが寄り添っている。各校の野球小僧たちが、力を結集する連合チームはいわばオールスター。富岡実を中心にした六校連合の選手たちが、今大会で大きなサプライズを起こしてみせた。

■2回戦で清明を撃破

六校連合は秋季大会初戦で大間々に1対11で敗れている。 飯塚龍志主将によると、学校は違えども一体感が芽生えていたという。冬、それぞれのチームで課題に向き合うと、ひと回り成長して春季大会へ臨むことになった。初戦は、太田東。飯塚主将、エース桐生琉衣(富岡実)を軸にしたチームは、公立実力校を8対3で下して、2回戦の伊勢崎清明戦へ。近年では公立トップレベルの実績を誇る伊勢崎清明に対しても一歩も引かぬ戦いをみせると6回までで5対1とリード。7回に6対6の同点となったが選手たちには笑顔がみえていた。底力をみせた六校連合は延長11回に、抜群の打撃センスを持つ岡野瞬のタイムリーで勝ち越すとエース桐生がその裏を抑えて、金星を奪い取った。

■連合チームで堂々の結果

県内公式大会で連合初の「2勝」を挙げたチームはベスト8入りをかけて前橋東戦へ臨んだ。初回に4点を先制する戦いとなったが、2回戦で174球を投げた桐生の疲れもありゲームは乱打戦へ。六校連合も意地をみせたが最後は5対10で敗れた。指揮を執った飯塚知之監督(榛名)は「選手たちが粘り強く戦ってくれた。連合チームでもしっかりと戦えることを示すことができた」と話した。2勝を手にした六校連合だが、今春に新入生が加わったことで単独チームに移行する高校もあるため、夏の編成は現時点では未定。飯塚主将は「この先はまだ分からないが、どんな形になっても連合チームでの経験を生かして戦っていく」と前を向いた。連合チームの躍進は、今後の高校野球の希望となる。

 

泥臭く戦ってきた結果 飯塚知之監督(榛名)
「一戦一戦で泥臭く戦ってきた結果が『2勝』につながりました。夏はどんな編成になるかは分かりませんが、どんなチームになったとしても選手たちは野球を楽しむことを忘れずに、やるべきことをやってほしいと願っています」

 

「連合という一つのチーム」飯塚龍志主将(富岡実)
「最初は、チームがまとまるか心配でしたが、一戦ごとにまとまってきて、春はしっかりと戦うことができました。高校は違いますが、連合という一つのチームで、みんなが力を合わせることができました。この連合で一緒にプレーできたことに感謝しています」

 

 

 

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