深紅の優勝旗を手に地元・日吉凱旋 8月25日、ラストMTG&取材対応実施 慶應義塾が、第105回全国高校野球選手権で107年ぶりの優勝を果たした。決勝戦で仙台育英に8対2で勝利し全国頂点に立った。深紅の優勝旗を持ち帰った選手たちは、8月25日に学校グラウンドで取材対応。それぞれの選手たちが、日本一の喜びをかみしめながら優勝の心境を語った。
■5年ぶり19回目の甲子園出場
慶應義塾は、神奈川大会決勝で横浜と対戦して、渡邉千之亮の逆転3ランなどによって6対5で勝利し、5年ぶり19回目の甲子園出場を決めた。甲子園へ乗り込んだチームは、アルプススタンドの大声援を背に、持てる力を最大限に発揮していった。初戦となった2回戦で、北陸(福井)に快勝すると3回戦では広陵(広島)と対戦。3対3で延長タイブレークへ突入したゲームを6対3で勝ち切って勢いをつけた。甲子園でも一戦ごとに力を伸ばしたチームは準々決勝で沖縄尚学、準決勝で土浦日大(茨城)に勝利して決勝へ駒を進めた。
■大正2年以来の夏甲子園制覇
決勝の相手は、2連覇を狙った仙台育英(宮城)。慶應義塾は、今春のセンバツ初戦の2回戦で仙台育英と戦い、1対2で惜敗していた。「センバツで仙台育英に負けたことで僕らは成長することができた」(大村昊澄主将)。慶應義塾に勝利した仙台育英は、そのままトーナメントを駆け上がりセンバツの頂点に立った。仙台育英との2度目の対戦は、夏の優勝旗をかけた一戦となった。慶應義塾は1番・丸田湊斗の先頭打者アーチで先制するなど序盤から主導権を握る。3対2で迎えた5回に、相手エース髙橋煌稀を攻略すると一挙5点を奪ってリードを広げた。守っては、大型左腕鈴木佳門から本格派右腕小宅雅己への継投で、相手打線を封じると8対2で勝利。大歓声の甲子園で、優勝旗をつかみ取った。
■大優勝旗と共に記念撮影
悲願の日本一を果たした選手たちは優勝翌日の8月24日に帰浜。同25日にラストミーティングを実施し、学校グラウンドで取材対応を行なった。登録全選手(丸田はU18代表選出のため不在)がグループごとに取材に応じて、それぞれが優勝の心境を語った。大村主将は「多くの方々の応援のおかげでプラスαの力を発揮することができた。部員全員でつかんだ優勝です。高校野球の新しい形をみせたいと話してきたが、一つのスタイルを示すことができた。答えは一つではないので、それぞれの特長を持ったチームが高いレベルで戦うことで高校野球が盛り上がっていければいいと思う」と話した。選手たちは、努力を重ねたグラウンドで深紅の大優勝旗と共に記念撮影。日本一を達成した選手たちは、次なる目標へ歩み始める