2017年夏8強、2022年夏16強の伝統校
2026年度から「明大世田谷」に校名変更
1885年創立の伝統校・日本学園は、明治大と連携し2026年度から「明大世田谷」に校名変更する。日本学園の校名での夏・西東京大会参戦は、あと2回となる。
■140年の歴史を持つ伝統校
2017年夏ベスト8。2021年春、2022年夏ベスト16の実績を残す日本学園。140年の歴史を持つ伝統校だが、明治大と連携し2026年度から「明大世田谷」に校名変更することが決まっている。2024、2025年度は「日本学園」として大会に臨むが、2026年度からは新たなスタートとなる。今年2月からは学校敷地内に新校舎の建設が始まり、野球部など運動部が利用する校庭グラウンドの半分は資材置き場となっている。OB指揮官の高橋裕輔監督は「練習場所が狭くなっても、やるべきことは同じ。選手と共に前向きに取り組んでいます」と話す。選手たちは、環境を言い訳にせずトレーニングへ向かう。
■西東京屈指の投手陣
今季のチームの注目は、身長190センチの長身右腕・古川遼(3年)だ。長いリーチを活かした、しなやかな腕の振りが特長の逸材で、昨年12月には最速144キロをマーク。プロ野球スカウトが視察に訪れるなど最終学年を前に周囲の期待は高まっている。フィジカル強化を図る古川はこの冬に体重が10キロ以上もアップし威力が増した。エースとしての自覚を認識する古川は「目標のピッチャーは、ダルビッシュ投手。安定したピッチングをみせてチームを勝利に導きたい」と春を待つ。昨夏のエース吉田成(3年)、新井啓太(3年)、西山虎太朗(3年)の3投手も力を伸ばし、投手層は西東京屈指。士気高まるチームは今季のダークホースになる可能性を秘めている。
■自分たちの世代で結果を残す
チームをまとめるのは、身長182センチの大型捕手の田中慶至主将(3年)だ。的確なリードでタイプの違う投手たちの長所を引き出して守備からリズムを作っていく。打線は、核弾頭となる1番・河野陽向(3年=外野手)が強烈な打球を放って出塁し、3番・江橋桔平(3年=外野手)、4番・新井、5番・田中のクリーンアップで得点を奪うパターン。3月の練習試合では、秋季関東大会出場の強豪相手に接戦を演じチーム力の高さを実証。選手たちは確かな手応えを胸に春・夏に向かっていく。田中主将は「今年のチームはどんな相手でも粘り強く戦える力がある。日本学園の校名で戦えるのはあと2年。自分たちの世代で結果を残したい」と夏を見据える。ラスト2年。日本学園は、伝統校の矜持を結果で示す。