【東海大相模】 「明日への涙」 #東海大相模

9回裏、無情のサヨナラ負け
エース庄司 好投も打線が援護できず

 東海大相模が決勝戦で横浜に0対1で屈した。松山拓馬主将、攻守の要・求航太郎、エース庄司裕太らを軸に王座奪還を狙ったが、あと一歩及ばなかった。選手たちが流した涙は、次世代の力になる。

■9回裏、勝敗は紙一重  

勝敗は紙一重だった。決勝戦は、息詰まる投手戦となった。東海大相模は先発した「背番号10のエース」庄司裕太が、力強いストレートとキレのあるスライダーを武器に横浜打線を抑えていく。だが、打線が援護できなかった。散発2安打に抑え込まれて、2塁にランナーを進めることができない。1点勝負。東海大相模は決死の攻撃を試みるが、得点は奪えずに0対0のまま9回裏の守備を迎えた。先頭打者に二塁打を打たれて無死2塁となったが、続く4番打者をスリーバント失敗に追い込み、5番はライトライナー。そのとき相手の2塁走者が飛び出していたが、送球が逸れて3つ目のアウトを奪いきれない。そして、右前適時打を許してサヨナラ敗戦となった。選手たちは、グラウンドに伏した。

■届かなかった1点  

困難を乗り越えてきたチームだった。昨夏はチーム内のコロナ感染によって大会辞退。夏大会後に門馬敬治前監督が勇退となった。秋からは、OBの原俊介監督(元巨人)が指揮を執り、秋大会を制してみせた。しかし春大会はベスト8。選手たちは王座奪還のために夏大会へ向かった。4回戦では平塚学園に勝利。準々決勝では慶応義塾から序盤に5点を奪うと最終回にも4点を加えて9対0で寄り切った。準決勝・横浜創学館戦は、子安秀弥からエース庄司への継投によって6対2で勝利。攻守の軸の求航太郎は、慶応義塾、横浜創学館戦で2試合連続の3安打。横浜創学館戦では本塁打を放ち、チームを勢いづけた。  そして好敵手・横浜との決戦を迎えた。横浜と夏決勝で対戦するのは8度目。過去の対戦成績は東海大相模の4勝3敗だったが、今夏は涙をのんだ。試合後、選手たちは涙が止まらなかった。エース庄司は「応援してくれた人に恩返しがしたかったが負けてしまって悔しい」と涙をぬぐった。原監督は「横浜を越えるためにはさらに上を目指さなければいけない」と語った。0対1。この敗戦が、東海大相模をさらに強くしていくことだろう。

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