
清水東
「文武両道」
昨夏に20年ぶりのベスト16進出
県下有数進学校が狙う夏ベスト8
文武両道伝統校・清水東が昨夏に20年ぶりのベスト16進出となった。2026年のチームは、先輩たちの戦いを継承し、超えていく。(取材・栗山司)
■機動力を武器に得点につなげる
昨夏はアンダースローのエース・疋田岳土と主将・吉添泰智のバッテリーを中心に、20年ぶりの夏ベスト16入りを果たした。
齋藤孝之監督は「あの代は、何とかしたいという思いを学年全体で共有していた。それが最後の夏に出てくれた」と振り返る。
その戦いを経験し、レギュラー4人が残る今チーム。「能力の高さは十分にある。昨年の成績を超えていってほしい」と指揮官は期待を寄せる。
武器として掲げるのが機動力だ。50メートル走が6秒台前半の俊足選手が揃い、足を絡めて試合の流れを引き寄せる。
ただ、昨秋は県大会初戦で1対2の惜敗。「塁に出なければ足も使えない」。その現実が、オフの打撃強化へと直結した。主将の遠藤大雅(3年=遊撃手)は決意を新たにする。「守備から流れを攻撃につなげることができなかった反省が残りました。春に向けて、打ち勝てるチームを目指してきました」。
■実戦型の練習で打撃強化
清水東は文武両道を掲げる県有数の進学校として知られる。部活動後は各自が勉強時間を確保するのが日常。限られた時間でいかに質を高めるかがテーマだ。
遠藤は「齋藤先生から『練習のやり方を間違えないように』と常に言われています。ただ打つのではなく、意図のある練習を大切にしています」と語る。
前から来るボールを打つ実戦型の練習を徹底。冬場は重いバットで振り込み、春前にはノックバットでヘッドを走らせる感覚を磨いた。主砲・中島惟吹(3年=左翼手)も「チーム全体で振りの鋭さは確実に増している」と手応えを口にする。
■壁を乗り越えて目標達成へ
守備も堅い。本格派右腕・齋藤慶次(2年)を軸に投手陣は充実。野手陣も実戦をより意識し、キャッチボールでは地面と平行に強い球を投げることを全員で徹底するなど、基礎の質を追求してきた。失点を計算できるチームへと着実に成長している。
目標は昨年を超えるベスト8。「16から8の壁があった」と悔しさをにじませるのは、俊足好打の影山慶(3年=右翼手)だ。「自分が打つという気持ちはあります。でも一番はチームの勝利。チームのための一本を出したいです」
OBの岩崎優(現阪神)が昨季31セーブでリーグ優勝に貢献したように、先輩の背中を追いながら、さらなる高みへ。機動力を思考と準備で研ぎ澄まし、清水東は次の壁へ挑む。






