【チームレポート】足立新田 「不撓不屈」のチーム矜持 闘将・有馬監督が今秋限りで勇退し新たなスタート
Screenshot

足立新田

「不撓不屈」

闘将・有馬監督が今秋限りで勇退
夢と情熱を引き継いで新たな時代へ

 東東京都立初の甲子園出場を決めた実績を持つ足立新田・有馬信夫監督が、今秋限りで勇退する。選手たちは闘将・有馬監督の情熱を引き継いでいく。

■東東京都立初の甲子園へ導いた指揮官
 下町の星・足立新田は、2006年夏に東東京大会でベスト4へ進出するなどの実績を残す。1999年に城東を東東京都立初の甲子園出場へ導いた有馬監督が2018年4月に着任し、甲子園を目指して奮闘してきた。

都立の新時代を切り拓き、延べ43年にわたり都立を指導してきた闘将は、65歳の区切りを迎えた今秋で勇退する。今年度末までは助監督として引き続き、足立新田を指導する見込み。

有馬監督は「来年度はまだどうするか分からないが、部活動指導員になった場合、生徒の学校生活を見ることができない。俺たちは野球の監督の前に、教育者。学校生活とグラウンドは“つながっている”ので、監督は難しいと考えている。次の世代に(監督の)バトンを引き継ぐのも使命だと思う」と頷く。

後任は、有馬監督が指導力に太鼓判を押す松﨑陽介助監督となる。


■甲子園は忘れられない景色


 有馬監督にとって、最後の夏となった今夏の東東京大会は、1回戦で城北と対戦。7回表時点で0対2と劣勢だったが、7回裏に3点を奪って3対2で逆転勝利を収めた。

続く2回戦では、錦城学園と対峙し5点ビハインドから3点を奪い返して点差を詰めるなど善戦。結果的には4対6で敗れたが、選手の個性をチームに融合させる「全員野球」を実践してみせた。有馬監督は「自分の中では“最後の夏”と決めていた。

ベスト8まで行った錦城学園相手にいい勝負はできたが、やっぱり勝ちたかった。何年監督をやっても、負けた悔しさは変わらないね。1999年の城東時代の甲子園は忘れられない景色。もう一回、甲子園へ行きたかった」と夏を振り返った。

■甲子園という夢が選手を成長させる


 新チームは、夏を経験した諏訪良太主将(2年=中堅手)、清水心太朗(2年=遊撃手)、田郷文哉(2年=二塁手)、八幡光輝(2年=左翼手・投手)らが軸となりスタートした。投手陣も右サイド塩野龍空(2年)、サウスポー橋本翔一(2年)らタイプの違うピッチャーが揃い、ゲームを進めていく。

秋予選1回戦・小岩戦では、サウスポー橋本がゲームをつくり1対1で進めると、右サイド塩野へスイッチ。打線が6、7回に相手投手を攻略して計9点を奪取。10対1の7回コールドで寄り切った。予選決勝では八王子北に勝利して、都大会出場を決めた。諏訪主将は「有馬先生と1試合でも多く一緒に戦っていきたい」と勝利での恩返しを誓う。有馬監督は「選手たちには、どんな状況でもあきらめることなく、甲子園を目指してほしい。

甲子園という夢が選手たちを成長させていく」とエールを送る。不撓不屈。都立名将は、最後の瞬間まで夢の価値を伝えていく。

おすすめの記事