一般企業に勤める鈴木裕監督が、選手を指導できるのは土日のみ。限られた時間を補うのが、時には1時間以上に及ぶこともあるミーティングだ。監督は練習試合が終わった後も試合の反省だけでなく、長時間をかけて様々な話をするという。「野球の話だけでなく、社会に出てからどうするか、といった人生の話もする。技術的なことでは、他の公立高校ではあまりしないような細かいことまで教えている。具体的には走塁や戦術面などの話が多い。セオリーとは違ったこともやるので、ウチの試合は見ていて面白いと思いますよ」。 ID野球の野村克也氏が好きだという監督は「鈴木は何をやってくるかわからない」と、相手チームに心理的なプレッシャーを与える狙いもあるそうだ。 2018年11月号掲載