エース山岸を軸に堂々準優勝
一体感で強豪次々と撃破
横浜創学館が、2008年の南神奈川大会以来13年ぶりの決勝進出を果たして準優勝となった。初甲子園出場の夢は叶わなかったが、今大会に大きなインパクトを残した。
(2021年9月号掲載)
■神奈川大会で大暴れ
ワクワクさせてくれるチームだった。百戦錬磨の森田誠一監督は、秋山翔吾(現シンシナティ・レッズ)、望月惇志(阪神)らを育てた智将。選手の個性を磨き上げる術に定評があるが、今夏は魅力あふれるチームで大会へ乗り込んできた。エース山岸翠、主将・長井俊輔、フルスイングスラッガー・岡本翼ら個性あふれる選手たちがグラウンドで躍動した。準々決勝・日大藤沢戦は、4対3で迎えた6回に猛打爆発し一挙9点を奪って13対3でコールド勝ち。準決勝・慶応戦では5回に集中砲火を浴びせて4点を奪い5対0とリードすると、慶応の反撃を2点に抑えて5対2で逃げ切り。7回のピンチで、センター倉谷快誓が大飛球を外野フェンスに激突しながらも好捕。土壇場でのファインプレーで流れを渡さなかった。決勝・横浜戦はエース山岸の疲労の影響もあり3対17で敗れた。横浜創学館は、2008年の南神奈川大会決勝でも横浜に屈して甲子園への道を断たれた。そして今夏も横浜の前に破れる結果となった。森田監督は「横浜高校は強かったが、連戦の中で選手たちが頑張ってくれた」と称えた。初甲子園には届かなかったが、チームは何度でも立ち上がる。不屈の魂が、チームをさらに強くする。