
駒場学園 「THE高校野球」
「全員野球」で目指す遥かなる甲子園
投手陣を軸に新チームは大きな可能性
2006年夏のベスト4をはじめ、2014年夏ベスト8などの実績を持つ駒場学園。高校野球を取り巻く環境は変わっているが、選手たちは情熱を胸に「THE高校野球」を追求していく。
■2006年夏に過去最高のベスト4
 駒場学園は2006年夏の東東京大会(2012年から西東京)で、甲子園まで“あと2勝”に迫るベスト4へ進出。2009年夏、2014年夏にはベスト8へ進出するなど力を誇示した。
2022年夏には5回戦で東海大菅生と対戦し1対2で敗れたが、9回に逆転のチャンスをつかむなど強豪を土俵際まで追い詰めた。
当時のエース佐藤夏月は、現在共栄大3年生で来秋のドラフト候補に挙げられている。2023年夏には4回戦で国学院久我山に7対3で勝利し、2年連続で5回戦へ駒を進めた。今夏は初戦で片倉に4対3で競り勝ち、3回戦では桜美林に2対3で惜敗したが勝敗は紙一重だった。
 渋谷駅から約2.5キロの距離に位置する学校環境で野球に情熱を注ぐ選手たちは、虎視眈々と甲子園を狙う。
■困難を乗り越えた先にある勝利へ
 2024年夏までは日大出身の木村泰雄監督(現在総監督)が指揮を執っていたが、同年秋から久住草太助監督がチームを任された。
木村前監督は「久住監督は情熱と指導力のある指導者。若いうちにバトンを渡して経験を積んでほしかった」と話す。
現在33歳の久住監督は、日大鶴ヶ丘出身。日大(国際関係学部)でプレーし、大学卒業後にはコーチとして世田谷学園で3年、昌平(埼玉)で1年を過ごした。駒場学園はダイヤモンド(内野)ほどの大きさの人工芝校庭と周辺球場を活用して強化に励む。
母校・日大鶴ヶ丘、コーチとして携わった世田谷学園の2校は、限られた練習環境で結果を残してきたチーム。久住監督は「自分の経験を選手たちに伝えていきたい。
目指すのは『THE高校野球』。困難を乗り越えた先にある勝利をつかみたい」とグラウンドに立つ。
■望月新主将を軸にした実力派チーム
 今夏の西東京大会後に始動した新チームは、生粋の野球小僧・望月天馬主将(2年=内野手)を軸にした「闘える集団」だ。
チームの軸は、最速132キロの実戦派左腕エース古金大祐(2年)、抜群の安定感を誇る最速134キロ右腕・平優真(2年)、そして最速142キロの本格派右腕・大舘和真(2年)の投手陣。古金と平は今夏の西東京大会で登板するなど経験を積んだ。
大舘は威力あるストレートを武器にする未完の大器だ。打撃陣は望月主将のほか、夏レギュラーだった森田哲平(2年=外野手)、瀬戸口直人(2年=内野手)ら個性派が揃う。信念は「全員野球」。
望月主将は「投手力はどのチームにも負けない自信がある。守備からリズムを作って攻撃へつなげていく。全員の力を結集して甲子園を目指す」と力を込める。大きな可能性を秘める選手たちは、まっすぐな気持ちで聖地を狙っていく。
 
											 
           
           
           
           
           
           
           
           
     
    






