【レジェンドインタビュー】高校野球指揮官からバスケット群馬クレインサンダーズ社長へ  阿久沢 毅 新社長(元高校野球監督)

阿久沢 毅 新社長(元高校野球監督)

「強い覚悟でバスケット界にチャレンジする」

太田、桐生、渋川を指揮し昨年度まで勢多農監督を務めた阿久沢毅氏が7月1日、バスケットBリーグ(B2)群馬クレインサンダーズ社長に就任した。

阿久沢新社長は同日に会見を開き、新天地での抱負を語った。

2020年9月号掲載

■1978年選抜で2戦連続ホームラン

Bリーグ、そして群馬の高校野球界に新たな風が吹いた。

高校時代は球児として活躍、大学卒業後に太田、桐生、渋川、勢多農で監督を歴任した阿久沢氏が、群馬クレインサンダーズの社長に就任したのだ。

桐生高校時代の1978年、選抜甲子園で2試合連続ホームランを放つなど活躍。

プロ野球ドラフト候補になったが、群馬大へ進学し、教員の道を選んだ。

高校野球として甲子園を目指した傍で、教え子から多くの指導者を輩出。

その実績は高く評価されていた。

昨年度までの勢多農では野球が好きな生徒たちと真摯に向き合い、決して強豪校ではなかったが、選手の個性を磨くスタイルでダークホースぶりを発揮していた。

■役割は会社全体のマネジメント

群馬クレインサンダーズは、今季B2リーグに所属。2018-2019シーズンまでは財政・施設の問題もあり、B1昇格基準に達しなかった。

その後、住宅・不動産大手のオープンハウスが経営権を取得。

環境を整えてB1昇格、日本一を目指す。

高校野球マネジメントの経験を、群馬クレインサンダーズで還元することになる阿久沢社長は「野球もバスケも同じスポーツで、戦うベースは同じ。

チーム強化を目指すが、私の役割は会社全体のマネジメント。

高校野球の現場で培ってきた経験を、新たな環境で生かしていければと考えている。

選手とスタッフが力を合わせることのできる環境をいかに作るかが最初の仕事。

発展のためには、これからいろいろな壁があると思うが、コミュニケーションを軸にして、一つひとつを乗り越えていきたい。

現場に関しては平岡富士貴ヘッドコーチ(HD)を信頼して、すべてを任せている。

平岡HDにはプレッシャーをやりがいに感じてチャレンジしてほしいと思っている」と語る。

■教育界からビジネス界へ

高校野球の元監督が、バスケットクラブの社長となり、スポーツビジネスの世界に飛び込む新たな挑戦だ。

野球からバスケット、教育界からビジネス界への“異動”となる。

阿久沢社長は現在59歳。教員定年まで1年を残しての退職、社長就任となった。

「1年を残して選手たちと離れることは苦渋の決断だった。

ただ、59歳という年齢を前に何ができるかを考えたときに、挑戦したいと思った。私自身が挑戦する姿をみせることによって、選手たちに感謝を伝えたいと思う」。

阿久沢社長は、群馬県内の地域や企業へ足を運び、球団への理解や協力を呼びかける。

「野球を通じての縁によって、多くの方々から応援をしてもらっている。新たな舞台での戦いになるが、ひるむことなく挑んでいきたい」。

野球のユニフォームから、スーツに着替えた阿久沢新社長の手腕が、群馬クレインサンダーズを未知なるステージへと押し上げることだろう。

【プロフィール】

1960年群馬県生まれ。桐生高-群馬大。桐生高時代は世代屈指のスラッガーとして活躍、選抜大会に出場。大学卒業後に小学校で2年間教諭をしたのち高校教諭に。太田、桐生、渋川で指導し2010年から勢多農林監督。2019年度末で教員を退職し、2020年7月、Bリーグ・群馬クレインサンダーズ社長就任。

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