【日大鶴ヶ丘 野球部】「夏本領発揮」 #日大鶴ヶ丘

夏3度の甲子園出場を誇る名門
夏シード獲得で4度の聖地に照準

春季都大会でシード権を獲得した日大鶴ヶ丘。過去3度の甲子園出場はすべて夏。夏の西東京大会で強さを発揮する「夏のニッツル」が西東京大会へ向けてギアを上げている。

■可能性秘めた「最強世代」

1990、2008、2014年夏に甲子園出場を果たしている日大鶴ヶ丘。近年では2018年に西東京大会決勝へ進出。決勝戦では日大三と対戦し激闘を演じたが3対3で迎えた9回裏にサヨナラ負け。3対5で敗れたものの、その勇姿は高校野球ファンの脳裏に焼き付いている。今年の3年生は、中学3年生のときにその決勝を観た選手たち。高い志を胸に鶴高の門を叩いた。2020年夏は、甲子園がなくなり夏の独自大会開催となった。当初、チームは3年生だけで戦う案も浮上したというが、萩生田博美監督は「東京制覇」をかけて2年生(現3年生)の起用を明言。それによって木村颯介(現3年=内野手)、黒須真太朗(現3年=外野手)、山本輝大(3年=投手)らがメンバー入りし夏の経験を積むことができた。投打の戦力が整う今年のチームには大きな可能性が秘められている。

■ダブルキャプテン制度採用

今シーズンの日大鶴ヶ丘は、木村、黒須のダブル主将制度を初めて選択している。木村、黒須はチームの絶対的な軸。ただ個人の調子が落ちることもあり、年間を通じて大所帯のチームをまとめるには負担はある。木村、黒須がふたりで話し合いながらチームを牽引。合議制がチームに好影響を与えている。黒須主将は「二人でまとめることで安心感もあるし、それぞれのプレーにも集中できます。ほかの選手たちの声も二人で聞くことができるし、ダブルキャプテン制によってチームが一つになれている」と話す。

木村主将は「僕たちは去年の夏も経験させてもらっているし、去年の3年生たちの分まで戦わなければいけないと思っています」と夏へ向かう。

■成長曲線を描くチーム

戦力は揃ってきた。木村、黒須を軸に、渡邉駿佑(3年=外野手)、長田悠磨(3年=捕手)ら打撃の主力が成長を遂げている。投手陣は、春季大会で好投した左腕エース山本が春以降もさらなる成長曲線を描いている。春季都大会は、1回戦で東洋、2回戦で早大学院を下してベスト16入り、シード権を獲得した。日大三との3回戦はエース山本を温存しながらも2対4と健闘。2年生左腕の河野集の好投も夏へ向けての好材料となった。萩生田監督は「西東京大会は混戦が予想される。菅生さん、日大三さんが秋、春と結果を残しているが、どのチームにもチャンスがあるはず。しっかりと守って、相手のエースから得点が奪えるかがカギになるだろう。今年は、例年と比較して投打のバランスが良いのでチャンスだと考えている」と夏を見据える。飛躍の準備は整った。

あとは勇気という名の羽を広げるだけだ。

 

おすすめの記事