13年ぶり6回目の甲子園出場
クラーク国際に惜敗もプライド示す

13年ぶり6回目の甲子園出場を果たした前橋商が、1回戦でクラーク国際(北海道)と対戦。ゲーム中盤まで互角の争いを演じたが終盤に力尽きた。勝つことはできなかったが「前商」のプライドを聖地に示した。

■ゲーム中盤まで互角の争い

前橋商は、群馬大会を制した勢いに乗って甲子園へ乗り込んだ。クラーク国際戦の先発は、エース坂部羽汰。140キロ超のストレートを投げ込む右サイドハンドエースは、甲子園で堂々たるピッチングをみせてゲームを整えていった。前橋商は3回表に1失点したが、その裏に小池絆のタイムリーで同点に追いつく。4回からはエース坂部が粘りのピッチングで相手打線を抑えて1対1のままゲームは中盤から終盤へ向かった。「次の1点」が勝負を左右する展開。7回表にピンチを迎えると守備が耐えきれずに痛恨の1失点。前橋商は8回から2年生大型右腕・清水大暉をマウンドに送るが本来の投球ができずに失点を重ねてしまった。

■東日本勢、唯一の公立

前橋商は、最後まであきらめなかった。8回裏には、斎藤隼の安打、真藤允宗の二塁打でチャンスを演出したが、得点につながらず。9回にも宮西大和がヒットで出塁して意地をみせたが、後続が倒れて無念のゲームセット。「タイムリーが打てずに、耐えきれなかった。選手たちはよく戦ってくれた」(住吉信篤監督)。前橋商の夏のチャレンジは、甲子園初戦で終わった。勝利をつかむことはできなかったものの、東日本出場校で唯一の公立校としてのプライドは甲子園に刻んだ。主軸・小池、2番手投手の清水、高橋一輝は2年生。彼らは先輩たちの思いを継承して、新チームに還元していく。全国的に私学すう勢の状況下、「公立の星」の挑戦は続いていく。

 

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