【群馬県】第75回秋季関東地区高校野球大会 決勝レポート 明和県央

明和県央 初準優勝
一戦ごとに成長、初準優勝で初関東大会出場
環境充実&戦力強化で上州のダークホースへ

 明和県央は秋季群馬県大会で進撃をみせて初の決勝へ進出。決勝で敗れて準優勝となったが関東大会初出場を決めた。

■練習環境充実は今秋の結果へ  

明和県央野球部の練習環境は大きく進化している。グラウンド敷地拡大によって校庭が野球部の専用グラウンドとなり、2022年春には運動部の選手寮が完成。選手寮には、エース須藤奨太(2年=投手)が今春“寮生一期生”として入寮。今年4月には群馬ダイヤモンドペガサスJrでプレーした実力派の小路颯人(1年=投手)が入部。ふたりは、今秋躍進の立役者となった。環境向上に比例してチーム全体のレベルが上がっている。学校は2021年に日本大学文理学部と教育連携。文武両面において学校としての価値が高まっている中で、今秋は野球部が一つの成果を残してみせた。明和県央は2017年夏にベスト4進出を成し遂げたが、今回は決勝進出。これは明和県央の新たなスタートだ。

■全員野球で秋の快進撃  

飛躍の予感はあった。夏大会後に始動したチームは、西毛リーグで結果を残した。予選ブロックを全勝で勝ち抜き、決勝トーナメント準決勝で高崎に4対3で勝利。決勝では健大高崎に敗れたが、堂々の準優勝で秋季県大会のシードを獲得した。シードで秋季県大会に参戦したチームは2回戦で前橋南、3回戦で中央中等に勝利してベスト8へ進出。準々決勝では、北毛の雄・利根商にゲーム終盤の逆転劇で4対2と競り勝ち準決勝へ駒を進めた。進撃は止まらなかった。準決勝・桐生市商戦は3対3のまま延長戦へ突入すると延長10回裏に1点を奪ってサヨナラ勝利。チームは一戦ごとに、自信をつけて、たくましさが増していった。準々決勝、準決勝では、県屈指の左腕エース須藤の好投が目立った。

■決勝では王者・健大高崎に惜敗  

健大高崎との決勝戦では、1年生の小路が先発した。小路は、伸びのあるストレートと、切れのあるスライダーを低めに投げ込み、相手強力打線を封じていく。6回までに打たれたヒットはわずか2本。ゲームはスコアレスで7回へ向かった。明和県央は7回に1点を失ったが、ゲーム終盤には再三にわたり走者をスコアリングポジションまで進めた。しかしあと1本が出ずに0対1で惜敗となった。西毛リーグ決勝トーナメントでは健大高崎に大敗していたため、約1か月半で大きな成長を遂げたことになる。塩原元気監督は「選手は一戦ごとに成長してくれた。この経験を糧にして、投打のレベルを高めていきたい」と次なるステージを見据えた。明和県央は群馬県2位で、秋季関東大会へ出場。1回戦で専大松戸(千葉1位)と対戦する。

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