
選抜決定【常葉大菊川】
2年ぶり6回目甲子園で勝利を!!
秋季東海大会準決勝では主力欠く大ピンチ乗り越える
2007年以来の全国制覇へ向け気合十分
常葉大菊川が第97回選抜高等学校野球大会の出場校に選出された。甲子園での勝利、そして2007年以来の全国制覇を目指す。(取材・栗山司)
■ワクワクするような野球で
午後4時前。加藤伸司校長が三塁側ベンチ前で選手のもとに歩み寄り、吉報を届けた。「みなさんの今までの積極的な姿勢、前向きなチームの姿が評価され、甲子園出場が決まりました。おめでとう」。続けて加藤校長が「甲子園で頑張るぞ」と右手を力強く振り上げるとナインが輪になり、一気に喜びを爆発させた。
石岡諒哉監督が「見ている人がワクワクするような野球で勝ちたい」と力を込めると、胴上げされた橘木千空主将(2年=内野手)は「東海大会では苦しいこともありましたが、選ばれたことで、ここからまたいいスタートを切ることができます」とホッとした表情を浮かべた。
昨夏のメンバーが複数残り、秋季県大会では優勝。エース左腕の大村昂輝(2年=投手)が緩急自在の投球でゲームを作り、打線は1番打者の橘木を皮切りに猛打で圧倒した。底力を見せたのは東海大会準決勝。中心選手の橘木が体調不良、小川優人(1年=外野手)が故障で欠場する中、控え選手を含め、全員でこのピンチを乗り越えた。4点を先制される展開も、中盤の集中打で逆転。投げては大村が尻上がりに調子を上げて競り勝った。どんな状況でも諦めない姿勢が選抜出場を呼び込んだ。
■2007年以来の頂点へ
選手たちの視線はすでに甲子園に向いている。2年前の出場時は初戦敗退。相手の好投手から得点を奪うことができず、石岡諒哉監督は「甲子園で勝つことの難しさ、全国レベルの高さを肌で感じた」と話す。その経験を糧に、冬の期間はフィジカル面に重きを置いてパワーアップ。全体的に力強さが増し、自慢の打撃力に磨きがかかる。一方で指揮官が強調するのがディフェンス面の大事さ。「失点を計算できるチームにしたい」と基礎から見直している。
チーム内の競争も高まっている。特に投手陣の争いが熾烈。昨夏エースナンバーを背負った石黒巧(2年)が巻き返しを誓い、安定感のある上野琥太郎(2年)や長身右腕の桶田澄明(2年)、伸び盛りの佐藤大介(1年)と井口陽向(1年)も控える。
戦力は充実しているだけに、まずは1勝を挙げて波に乗っていきたいところ。石岡監督が正捕手を務めた2007年以来の全国制覇へ。常葉大菊川らしく、全力プレーで突っ走る。

橘木千空主将(2年=内野手)
「積極的なスイングで果敢に挑んでいくスタイルです。2年前の先輩たちが甲子園で勝てなかったので、自分たちは絶対に勝たなければいけないと思っています。チーム全員で勝利に向かっていきます」

エース/大村昂輝(2年)
「甲子園は自分の中での夢であり、チームの目標でしたので、決まって素直に嬉しい気持ちです。甲子園では自分のピッチングができるように準備していきたいです」