10年ぶり選抜ならず。
悔しさを糧に夏へ
帝京に、選抜切符は届かなかった。
都大会準優勝で選抜選考は当落線上とみられていたが、無念の結果となった。
チームはこの悔しさを糧に夏へ向かう。
(取材・伊藤寿学)
■ 10年ぶり選抜出場狙うも…
昨年秋の都大会準優勝がどう評価されるのか。
すべては、そこにかかっていた。
帝京は、秋季東京都高校野球大会決勝で国士舘に0対6で敗れて準優勝となった。
決勝では国士舘に敗れたものの、3回戦では関東一を9対7で退け、準々決勝では日大三を2対1で下した。
さらに準決勝では創価を3対2で撃破している。
甲子園出場歴のある強豪3チームを倒したことへの評価は高かった。
10年ぶりの選抜出場を狙ったチームは復活の手応えを感じながら選抜選考発表を待つことになった。
■ 関東・東京6枠目は、花咲徳栄
下馬評は、関東ベスト8との花咲徳栄(埼玉1位)と割れていたが、蓋を開けてみるまではわからない。
1月24日、帝京高には多くの報道陣が駆けつけ、校長室で吉報を待ったが、関東・東京6枠目は、花咲徳栄に届く結果となった。
会場には、ため息が漏れた。
帝京・奥村英治校長は「ご足労いただきありがとうございました」と報道陣へ労いの言葉をかけた。
■ 気持ちを切り替えて
グラウンドは、いつも通り練習が行われていた。
その雰囲気から、選手たちは不選出を感じ取っていたようだった。
取材に応じた前田三夫監督は「選手たちには、秋の決勝で勝てなかった時点で『選抜は難しいだろう』という話はしていた。
選手たちは頑張ってくれたので、指導者としてはなんとか甲子園へ連れていってあげたかったというのが本音です。
準決勝までの戦いぶりが非常に良かっただけに悔やまれる。
気持ちを切り替えて、夏へ向かっていくしかない」と、結果を受け止めた。
チームは、結果を受けてのミーティングなどは実施せずに、そのまま練習を継続。
そこには、夏への覚悟が感じ取れた。