「決勝戦でスタメン通算206本。夏までに300本を目指す」小澤周平主将
「バッティングのチームを作りたかった」青柳博文監督
2年連続で関東の頂点へ
磨き上げた強力打線で関東強豪を圧倒
関東強豪を自慢の打撃で次々撃破
秋季関東地区高校野球大会で健大高崎が2年連続2度目の優勝を果たした。
絶対的な打撃力を武器に大会へ挑んだチームは関東強豪を次々と撃破し、関東制覇を果たした。
大会4試合を通じて8本塁打、32得点を奪った打力は全国屈指。
投打がかみ合ったチームは、難局を乗り越えて、勝利を重ねた。
青柳博文監督は「選手たちの強い気持ちが優勝につながった」と語った。
来春の選抜切符獲得を確実としたチームは、さらなる成長を目指して「春」を待つ。
スタメン通算206本の超高校級打線
関東強豪次々撃破し頂点へ
健大高崎(群馬1位)が秋季関東大会で2年連続の優勝を果たした。
スタメン通算206本の超高校級打線を前面に出した攻撃野球で栄冠をつかんだ。
■2年連続の「選抜切符」確実
この打撃力は本物だ。
強力打線が、関東強豪の投手陣を次々と打ち崩した。
群馬県予選の計6試合で計57得点をたたき出したチーム。
関東大会は、県外強豪相手との腕試しの場でもあったが、関東大会4試合では群馬県予選を上回る破壊力をみせて、対戦相手を打ち砕いてみせた。
1回戦の日本航空戦(山梨2位)は、先発・野中駿哉がZOZOマリンスタジアムのマウンドに慣れず制球に苦しんだが、粘りの投球をみせると打撃陣が援護射撃し6対1で勝ち上がった。
選抜当確となるベスト4入りを懸けた準々決勝は、国学院栃木(栃木1位)との戦いとなった。
国学院栃木が申告敬遠を駆使し打線分断を試みてきた中で苦戦したが、最後は打線が爆発し8対1の8回コールドで寄り切った。
この時点で、選抜切符獲得が有力となった。
■決勝戦の延長激闘を制す
健大高崎は、昨秋も関東大会を制覇し、各地方優勝校が出場する明治神宮大会で準優勝となった。
新チームの目標は「先輩たちに追いつけ、追い越せ」。そのためには、関東大会を制する必要がある。
健大高崎は準決勝で専大松戸(千葉3位)と対戦し、堀江晃生、綱川真之佑の本塁打などで毎回得点。
9対2のスコアで決勝進出を決めた。
決勝の常総学院戦は、まさしく激闘だった。
健大高崎は5回までに5対1とリードする展開。
しかし、5対2で迎えた7回に、マウンドに上がった髙松将斗が守備エラーからリズムを崩すと5失点し、逆転されてしまう。
追い詰められた健大高崎は9回に堀江、櫻井歩夢の執念の適時打で同点に追いつき、試合は延長戦へ。
延長11回、堀江のソロ本塁打で勝ち越すと、小澤周平もソロアーチをスタンドへ運び、9対7で乱打戦にケリをつけた。
小澤の本塁打は、新チームのスタメン通算206本目。
「来夏までに300本を目指したい」(小澤周平主将)。
超高校級打線が健大高崎を関東の頂点へ導いた。
それは機動力を重視する「機動破壊」から「打撃破壊」への転換を意味していた。
青柳博文監督は「機動力も大事だが、全国で勝つには打撃力が必要。打撃のチームを作りたかった。選手が勝負強いバッティングをみせてくれた」と語った。
「打撃破壊」は、悲願の全国制覇を成し遂げるための絶対的な武器となる。