昨秋5年ぶりの予選突破で32強進出
選手たちの意思とアイデアが飛躍の理由

昨秋県大会でベスト32に進出した七里ガ浜。秋の結果に手応えを感じるチームは、自分たちの意思とアイデアをダイヤモンドで体現する。

■昨秋大会で三浦学苑に大善戦

昨秋は4つの勝利を手にした。地区予選で平塚工科、西湘、大船に3連勝して1位通過を果たした。チームが秋予選を突破したのは実に5年ぶり。一戦ごとに成長したチームは、秋初戦の2回戦で大和西に14対0で勝利し3回戦へ。私学実力校・三浦学苑との一戦は、力が試されるゲームとなったが、初回に1点を先制する幸先良い展開。先発した1年生エース格・武田大和(現2年)の好投によって7回まで1対2で進んだ。「大金星」の可能性もあったが、8回に耐え切れずに大量失点。結果的には1対12となったが、大善戦だった。

■高校野球は選手たちの舞台

チームを指揮するのは、厚木北部長を経て2020年に七里ガ浜を任された眞鍋武史監督だ。コロナ禍の2021年秋には部員が2年生5人、1年生3人の計8人となり他部活から助っ人を呼んで秋季地区予選に出場し、単独出場のタスキをつないだ。2024年の新チームは2年生9人、1年生7人にマネージャー3人を加えた19人。指揮官は昨季までチームベースを築くため高校野球の基礎やセオリーをチームに植え付けてきた。だが、昨秋の新チーム指導から「イニング間に指示を出すこと」を止めたという。眞鍋監督は「高校野球は指導者のためのモノではなく、選手たちの舞台。型にはめるのではなく、選手同士で話し合って試合を進めていってほしい」と話す。その結果が飛躍につながった。

■チームは発展途上、夏へ飛躍

今年の3年生は、昨夏からレギュラー出場した選手が半数以上を占めて、経験値を持ち越している。チームの軸は、球質の良さが評価されてエースナンバーをつかんだ武田と、女房役の飯塚颯真(3年=捕手)のバッテリー。3番・ショートの林大智(3年=内野手)、4番・サードの齋田優珂(3年=内野手)が攻守のキーマンだ。平日の練習時間は午後4時から6時半。最初の1時間は技術練習を実施し、後半の1時間半はウエイトトレーニング、補食などの時間に充てている。オフシーズンには強豪私学と合同練習を行い、私学トップレベルの選手たちの意識を学んだ。ええええええええええええ加藤煌大主将(3年=内野手)は「自分たちで考えることで日々の練習の大切さが分かりました。秋にベスト32になりましたが、チームには伸び代があり発展途上です。夏に勝つために日々成長していきたい」と視線を上げる。
 チームのテーマは「日々成長」と「完全燃焼」。選手たちは、後悔のない高校野球生活を送るため、自分たちで考えながら切磋琢磨していく。

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