神奈川大会2回戦でシード桐光と激闘
最速140キロのエース本多ら新チーム始動

今夏の神奈川大会2回戦で横浜栄がシード桐光学園と接戦を演じた。金星をつかむことはできなかったが、夏の悔しさを知る2年生プレーヤーたちが今秋に再び立ち上がった。

■桐光学園相手に接戦を演じる

今夏、横浜栄がシード桐光学園と互角の戦いを演じた。上里優弥主将(3年=捕手)、エース右腕・本多凌(2年)のバッテリーを軸にしたチームの前評判は大会前から高かった。1回戦で旭に勝利して2回戦・桐光学園戦に駒を進めたチームは、前評判以上の力を発揮していった。エース本多が相手の強力打線に真っ向勝負。初回に桐光学園が誇る強打者・中村優太(3年)と森駿太(3年)から連続三振を奪ってスタンドをどよめかせた。息詰まる投手戦は6回を終えて1対2。横浜栄は7、8回に得点圏にランナーを進めたが、あと1本が出ずに無念の敗戦となった。本多は、8回6安打8三振の内容でさらに評価を高めた。

■投手陣充実で飛躍の予感

 新チームに移行した横浜栄だが、2年生本多が最上級生となり期待は高まる。最速140キロ右腕の存在が光るが、本多だけのチームではない。今夏に主力としてプレーしていた川本裕大(2年=内野手)、白鳥颯斗(2年=内野手)、小笠原輝(2年=外野手)、佐々木駿哉(2年=投手・外野手)も力を備え、投打のポテンシャルを秘めているのだ。投手陣は本多のほかに、キレのあるスライダーが武器のサウスポー田中廉人(2年)、右サイドの佐々木が球威を伸ばしてブルペンは活気付く。エース本多は「みんなが成長していくことでチームの手応えが大きくなっている」と練習に励む。

■最強の県立ダークホース

新チームは、坂元裕貴監督の方針でキャプテンという役職を設けていない。前チームでは、上里主将が牽引していたが、それに頼ってしまう傾向もあったため秋時点では「全員がキャプテン」。全員がバッティングリーダー、バッテリーリーダ、主務などの役職に就き、役割を遂行していく。「全員がキャプテン。夏の善戦はリセットして、挑戦者として戦っていく」(坂元監督)。チームは秋予選3戦で2勝1敗。三浦学苑に1対4で屈したものの勝点で並んで得失点差によって1位通過となった。攻守の要・川本は「投手陣は計算できるので、いかに点を奪うか。走攻守でチームを引っ張っていってベスト8以上を狙っていく」と力を込める。2024シーズン、横浜栄が最強のダークホースとなる。
   

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