2019年に校名変更、今季6シーズン目
ベスト32を超えて「新しい景色」へ
目黒日大は2019年から現校名で東東京大会に参戦、確かな実績を残してきた。6シーズン目となる今季は、次のハードルを越えるための手段を探っていく。
■日出高校から2019年に校名変更
目黒日大は2019年度に校名変更。野球部も、日大高(神奈川)出身の木川卓見監督を迎えて新たなスタートを切った。2019年4月には20人の1年生が加入。「目黒日大」の夏初陣は、3年生2人、2年生2人、1年生20人の計24人のチームで挑んだ。夏の初勝利は、コロナ禍での独自東東京大会となった2020年。中野工、高輪に勝利して2勝を挙げた。2021年春には大森学園を撃破するなどの金星。同年夏には駿台学園、篠崎の実力チームを下してベスト32へ進出してみせた。チーム強化は着々と進んでいるかに見えるが、今は壁にぶつかっているという。
■原点に立ち戻り基本を徹底
ゼロからチームを再編していった木川監督は、選手たちの奮闘を評価しながらも結果に関しては物足りなさを感じている。勝ち上がる力を宿しながらも勝負所の試合で勝ち切れない大会が続く。指揮官は「部員数も増えてチームとしての土台はできてきたが大会での最高はベスト32。選手たちの力を出し切れていない部分もある。ベスト32を超えていくためには“何か”が足りないと考えている」と語る。チーム再編から時代に即して試行錯誤を重ねてきたが、いまは原点に立ち戻り野球の基本を徹底しているという。「巡り巡って、原点や基本が大切だという考えに至っている」。チームは、足元を見つめ直して再起動中だ。
■切磋琢磨で高まる投打の力
選手たちは野球を本気で楽しみながら、自分たちで声をあげてムードを作っている。今季のメンバーは、川﨑大絆主将(2年=外野手)、織田隆央(2年=内野手)、平井俊馬(2年=外野手)ら夏を経験したメンバーに加えて、中山絢心、東角祥英、増田晃大の1年生投手陣も成長。投打の力は高まっている。秋は予選で関東一と対戦し敗れたため都大会出場は果たせなかった。川﨑主将は「どんな相手でも戦えるチームにならなければいけない。難しいゲームを勝ち切って過去最高のベスト32を超えていく。春ベスト8、夏優勝が目標です」と力を込める。選手たちは、それぞれが足りないものを補いながらチームとしての高みを目指す。ハードルを越えたとき新たな世界が見えてくる。