「2020年秋季大会レポート  東海大相模」 優勝V「無敵艦隊」 #東海大相模

「いつもどおり、とにかく、しぶとく」門馬敬治監督

「スター選手がいないが、チーム全員で戦える」大塚瑠晏主将

県初の5大会連続優勝 県内無敗記録「36」に更新

神奈川県高校野球秋季大会決勝で東海大相模が8対2で鎌倉学園を下して2年連続14回目の優勝を飾った。

東海大相模は県史上初となる5大会連続優勝。

県内公式戦無敗記録を「36」に更新した。

門馬敬治監督は「どんなにリードした状況でもとにかく1点ずつ取っていく。そこは、譲れない。勝って反省することが大切だ」と引き締めた。

2年連続の選抜出場権を目指し、選抜の参考試合となる関東大会へ臨む。

2020年11月号掲載

準優勝 鎌倉学園・33年ぶりの関東大会へ

鎌倉学園が神奈川県高校野球秋季大会で準優勝を果たして、33年ぶりに関東大会出場を決めた。

鎌倉学園は準決勝・桐蔭学園戦に10対0で勝利し、関東大会出場を決めた。

連戦となった決勝では東海大相模に敗れたが、堂々の準優勝。

1969年以来3度目の選抜を目指して、関東大会へ乗り込む。

「K」の進撃はどこまで続くのだろうか。

チーム一丸の戦いで2年連続秋優勝

強力打線爆発、5試合で計46得点

東海大相模が秋季県大会準決勝で横浜、決勝で鎌倉学園に勝利し、2年連続秋優勝を果たした。

2年連続の選抜出場権を狙うチームは、県1位として関東大会へ出場する。

■前チームから県内無敗を継続

東海大相模は、新チームも強かった。

3年生主体の前チームは昨秋・今夏の県大会(春はコロナ禍で中止)を制覇し、県内無敗で戦いを終えた。

まさに無敵だったが、昨秋の関東大会ベスト4で選抜出場が決定していたが選抜大会が中止となり夏甲子園も開催されなかったため、目標である「全国制覇」に挑むことはできなかった。

最強チームの魂を受け継ぐ新チームは、初戦となった2回戦から決勝までの5試合で計46得点を奪って神奈川の頂点へ駆け上がった。

■準決勝は横浜にコールド勝ち

準決勝の相手は、ライバル横浜だった。

今年4月に村田浩明監督が就任した新生・横浜に対して、門馬敬治監督率いる東海大相模がどんな戦いをみせるのか。

関東大会出場権が懸かったゲームは、神奈川の新たな歴史の始まりとも言えたが、東海大相模が地力の差をみせつける結果となった。

初回1死3塁から小島大河の犠飛で先制すると、4回には谷口翔生のスクイズで1点を追加していく。

投げては今夏の甲子園交流試合を経験したエース石田隼都が、クイック投法で横浜打線を寄せ付けずチャンスの芽すら与えない。

主導権をがっちりと握った東海大相模は5回に大塚瑠晏のソロアーチ、小平直道の2点2塁打で3点を奪う。

7回に柴田疾のソロ本塁打で加勢すると一挙4点をスコアボードに刻み、9対1の7回コールドで横浜を下し、決勝へ駒を進めた。

■決勝戦の手綱を緩めず完勝

決勝戦でも盤石の戦いをみせた。

決勝の先発は、背番号11の大森幹大。

威力あるストレートを投げ込んだ右腕は、強気のピッチングで相手打者に空を切らせた。

打線では2回に仙庭涼一郎のタイムリー3塁打などで2点を先取、3回にも1点を加えて、大森を援護していく。

5回にはクリーンアップがチャンスを作って5対0とリードする。

先発・大森は7回に先頭打者を歩かせた時点でマウンドを降りたが、6回0/3で奪三振9、失点0で役割を果たした。

「ベンチの声に支えられて、気持ちで投げた」(大森)。

7回にはミス絡みで2失点したが、それは関東大会への良い薬。

チームは終盤も柴田の本塁打などで得点を重ね、8対2で勝利。秋の栄冠をつかんだ。

大塚主将は「新チームはスター選手がいないが、チーム全員で戦える。関東大会でもアグレッシブベースボールを表現したい」と関東大会を見据えた。

無敵艦隊の進撃は続いていく。

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