「2020年秋季関東大会レポート  東海大相模」 まさか・・・ #東海大相模

秋季関東大会ベスト8敗退

東海大甲府との“タテジマ対決”に屈する

神奈川1位東海大相模が秋季関東大会準々決勝で東海大甲府(山梨1位)に1対2で敗れて、選抜当確とされる4強進出を逃した。

まさかの結果だった。

2020年12月号掲載

■初戦は7回コールド万全の勝利

初戦は、盤石の戦いだった。

初戦の相手は栃木2位で関東大会へ進出してきた県立・石橋。県立相手とはいえ県大会を勝ち上がってきているため油断はできない。

試合前の東海大相模ベンチには、相手を圧倒するほどの気合がみなぎっていた。

その様子からは、気持ちの緩みはまったく見えなかった。

初回、2死1・3塁から5番・門馬功のタイムリーで先制する。

順調なスタートを切ったが、2〜4回は、スコアリングポジションにランナーを進めながら石橋のエース篠崎晃成の緩急あるピッチングに対して、あと1本が出ない。

しかし、東海大相模の左腕エース石田隼都が、相手打線をねじ伏せて1対0でゲームを進めていく。

3回には1死から、三塁打を打たれたが、後続を絶って流れを渡さない。

5回表、機動力とバントを絡めた攻撃で3点を奪い、 ゲームの主導権を手繰り寄せた。

その裏、エース石田も三者連続三振で相手に反撃の余地を与えない。

東海大相模は6回にもバント攻撃で3点を奪い、7対0の7回コールドでゲームを終わらせた。

■エース石田、不運の9回裏

選抜当確とされるベスト4入りをかけた準々決勝の相手は、東海大甲府だった。

東海大甲府・村中秀人監督は、東海大相模OBで元監督。

タテジマのプライドがぶつかるゲームは、東海大相模のエース石田と、東海大甲府のエース若山恵斗の両左腕が投げ合う緊迫した投手戦となった。

東海大相模は4回にスクイズを外されるなど嫌なムードもあったが、6回に門馬の犠飛で1点を先制し、9回までゲームを進めた。

エース石田は、8回まで被安打はわずか3。

相手打線を封じていただけに、そのまま逃げ切れると思われたが・・・。

9回裏、先頭打者を四球で出すと、1死後に右前安打を許して1・2塁。

次の打者にもライト前に運ばれ1失点はやむを得なかったが、その打球が右翼手の前で大きくバウンドして、後方へ抜けた。

東海大甲府の2人のランナーが生還し、不運の逆転サヨナラ負け。

選手たちは、呆然の中で結果を受け止めた。

優勝候補とされた東海大相模だったが、選抜当確とされる4強進出を成し遂げることはできなかった。

チームがトーナメント形式の大会で敗れたのは、昨年2019年秋の関東大会準決勝以来。

だれの責任でもない。

1年ぶりの黒星は、野球の難しさをあらためて伝える結果となった。

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