【浜松日体 野球部】「考動」#浜松日体

月間3万スイングで打力アップ

創部58年目で初の県大会

浜松日体が今秋、創部58年目で初の県大会出場を成し遂げた。チームは「考動(こうどう)」をテーマに自分たちで考えて動いていく。

2020年12月号掲載(取材・栗山司)

 

■県初出場で勝利を掴む

浜松日体は今秋、創部58年目にして初の県大会出場を果たした。そして、県大会では初戦突破。歴史の扉を開いた。

浜松市内の選手を中心にチームを構成する同校。「文武両道」を掲げ、練習時間は短い。グラウンドは他部活動との兼ね合いで全面を使用することが難しく、ほぼ内野のみで活動する。2014年から指揮をとる杉田享監督は「限られた環境の中では何か一つに特化することが大事」と語り、守備よりも攻撃に力を注いできた。  今秋の西部大会ではそんな磨きあげた攻撃力が爆発した。

初戦から3回戦まで全て2ケタ得点をマーク。その源となっているのが今年2月から始めた「月間3万スイング」のノルマだ。毎日のスイング数をタブレットに入力し、毎月20日締めで集計。そこに杉田監督が各々にコメントを記す。新型コロナウイルスの影響による休校期間中も自宅で黙々とバットを振り続けてきた。

「ノルマといっても強制的にやらせるのではなく、あくまで目標です。ただ、その土台があった上で秋に戦えたことは大きかったと思う」(杉田監督)。打つだけでなく、走塁面も重視。毎日の走塁練習の中でタイムを計測し、常に次の塁を狙う意識を高めている。

 

■松田主将の存在

指揮官が秋の快進撃の要因として挙げるのがケガの影響で控えに回っていた主将の存在だ。

松田巨太郎主将(2年=捕手)は1年夏にベンチ入り。しかし、胸郭出口症候群を患い、1年冬と2年春に2度手術。現在はリハビリ段階にあり、試合に出場できない。それでも抜群のリーダーシップでチームをまとめている。

キーワードは徹底力だった。「何事も徹底することから始めました。最初は挨拶から。『おはようございます』『こんにちは』など、語尾までしっかりと全員が言えるまで徹底しました」

もちろん、技術、戦術面でも、「全員でこれをやろう」ということに対して、一つひとつを徹底させていった。  取材日の練習でも、松田主将は誰よりも大きな声で選手を鼓舞。必然的に練習の質が上がっている。

 

■再び旋風を

県大会2回戦では春夏通算42度の甲子園出場を誇る静岡と対戦。0対13(5回コールド)で完敗したものの、大きな収穫を得た。杉田監督が「公式戦で静高さんと戦って、甲子園優勝を狙うチームとの差がわかった」と話せば、松田主将は「試合前のアップの段階から圧倒されてしまったところがあった。そのあたりも含めて改善していきたい」と前を向く。

この冬は、個々の能力を上げながら、さらに組織力を高めていく。  目指すは初の甲子園出場だ。来春は復帰予定の松田主将がグラウンドに戻り、再び「日体旋風」を巻き起こす。

 

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